今週の注目レポート (3月8日)
【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
●豊田合成(7282)【 2+→2+】
「3Q累計は累計、3Q単独ともに大幅増益、米州が好調、計画を再度上方修正」
24/3期3Q累計(4-12月)決算は、9カ月間累計、3Q単独ともに大幅営業増益となる好決算となった。厳しい雇用環境下での生産急増に伴う生産性悪化などを背景に日系サプライヤーが苦戦する米州で大幅に収益性を改善させたこと、中国やアセアン地域での市況悪化により同様に日系が苦戦するアジア地域でインドでの増販等により高収益を確保したことなどが3Q累計決算ではポジティブに評価できる。中間時点で上方修正した計画を再度上方修正したが、TIWは計画になお上振れ余地があるとみること、エアバッグを中心としたセーフティシステム製品の拡販見通しなどからTIWでは25/3期以降も堅調な業績展開を見込むことに加え、24/3期TIW予想PER7.6倍などの株価指標面にも割安感があるため投資評価は「2+」を維持する。
予想ROE:10.2% PBR:0.8倍、来期予想PER:7.5倍、来期予想EPS成長率:1%
株価(3/8終値):3,109円 Fモデルによる理論株価:5445円(3月6日by高田悟)
●ドリーム・アーツ(4811)【 新規→1】
「「SmartDB」拡販、クロスセル、パートナー連携をテコに連続大幅増益へ」
投資判断は「1(Buy)」、目標株価は3,520円とする。連続大幅増益が見込まれるなか、株価指標面において割安感があるものと判断する。23/12期連結業績は、売上高4,440百万円(前期比21%増)、営業利益は577百万円(同209%増)となった。「SmartDB」を中核とするクラウド事業が牽引した。24/12期TIW予想は、13%増収、24%営業増益。引き続きクラウド事業が押し上げに貢献しよう。25/12期予想は、17%増収、25%営業増益を見込む。ビジネスル変革の結実や戦略パートナーの拡大が奏功するとみられる。
予想ROE:24.3% PBR:5.9倍、来期予想PER:17.5倍、来期予想EPS成長率:26%
株価(3/8終値):2585円 Fモデルによる理論株価:2516円(3月6日by岩元泰晶)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。