日経平均勢いを保ったまま連日高値更新し好調に推移中…週明けどこまで上昇する?~2024年1月12日版~

2024/01/12

 

日経平均株価の高値更新が続いています。今週は毎日のように高値を更新し、節目ととなる34,000円を上抜けするだけでなく、1/11には終値ベースで35,000円に到達しました。

1/12前場時点では35,839円をつけ、36,000円も目前に迫る水準まで上昇しました。

まだ終値ベースで年初来高値を維持はしていないものの、連日高値を更新していることをふまえると、「どこまで上昇するのか?」「それとも、ここが天井なのか?」と、期待と不安が入り交じるところかもしれません。

はたして、ここから日経平均株価を含めた日本株は、どこまで上昇していくことが予測されるのでしょうか。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2023/12/25~2024/1/11の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると今週の株式市場は、日経平均株価と株式市場全体が、”連動している週”でした。

ここまで明確に連動しているのは、日経平均株価が3万円到達のきっかけになった2023年4月下旬から発生した上昇トレンドのとき以来です。

その他にも連動している期間はありましたが、あくまでも「やや連動」であり、ここまで明確な連動は半年以上振りのことです。

そのような状況ですので、今週は日経平均株価を基準に相場分析している人と、私たちのように株トレンド指数を基準に相場分析している人に差異は、ほとんどなかったと考えられます。

しかし、厳密に言うと「上昇の捉え方」には違いがあったかもしれません。

それをふまえて詳細を見ると、大発会1/4は昨年までの流れを継続するように、高値圏を維持はするも上抜けできない状態が続いていました。

そこから今週に入り、連日日経平均株価が高値を更新する勢いの通り、これまで発生水準が低かった天井指数が段階的に上昇してきました。

上のグラフの通り、日経平均株価と天井指数が連動し、とてもきれいな右肩上がりを形成しています。

また、この上昇時には、下落傾向を示す底値指数が上昇することもなく、連日低水準を維持しています。この点を踏まえても、今週は下落リスクが小さい中で、きれいな上昇をしていたと考えられます。

ただし、厳密に言うと上でもお伝えした通り、この上昇の捉え方は、日経平均株価を基準にする人と、私たちのように株トレンド指数で捉える人では差異があったと考えられます。

結論から言うと、日経平均株価を基準にする人は「上昇トレンド入り」と判断し、株トレンド指数を基準に分析する私たちは「上昇トレンドの入り口」と判断するような差異があったでしょう。

日経平均株価は連日高値を更新し、1/12前場時点でも更新しています。円単位で見ると1/9~1/11の期間で約1,600円上昇しました。割合では約5%上昇しました。

冷静に割合で見ると、まだそれほど上昇していないことが分かります。ですが、円単位や毎日目にする高値更新や34,000円到達、35,000円到達という言葉を目にすると、錯覚を起こしてしまった人も多いでしょう。

場合によっては「日本株は上昇トレンドに入った!」と楽観的に考えてしまっている人もいるかもしれません。

ちなみに、株トレンド指数を見ると、今週の上昇はまだ「それほど大きくない」と考えられます。

今は、日経平均株価が3万円到達のきっかけになった2023年4月下旬頃の上昇程度で、まだ日本株全体が上昇トレンドに入ったとは判断できません。

あくまでも「上昇トレンドの入り口」であり、まだダマシの可能性もある段階だと判断できます。もしくは、2022年8月に突発的に日経平均株価が3万円に到達したことがありましたが、そのときのような可能性もあります。

いずれにしても、現時点で上昇トレンドと捉えたり、大相場に入ったと捉えたりするのは難しいと考えられます。また、上昇傾向を示す天井指数の水準も小さく、この上昇が継続するかまだ分からない状況です。

12月無風状態とも言える難しい期間は抜けたものの、この上昇が突発的な上抜けなのか、継続的な上昇なのかの判断は、週明け以降になるでしょう。

では、現状を詳しく見ることを目的に、直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。日経平均株価を基準に見ると、11月中旬以降ほぼ横ばいに状態であったところから上抜けしてきていることが分かります。

これまえ高値更新を目前として高値圏を長く維持していましたが、ようやくここで高値更新し、株価水準が上がったことが分かります。

株トレンド指数を見ると、やはりこちらでも無風状態であった状態が変わり、一気に上昇傾向に転換していることが分かります。

ただし、上でもお伝えした通り、まだ上昇を開始したばかりで、上昇トレンドや大相場に入ったと判断するのは難しいでしょう。

こうなると難しいのは、週明け以降の上昇の可能性です。現時点で考えられるシナリオは以下の3つ+1つです。

 

  • 中間|突発的な上昇で終わる
  • 中間&楽観|一度上昇が収束し、本格的な上昇トレンドの動きに入る
  • 楽観|このまま上昇が続き、かつてないような大相場に入る

+

  • 悲観|上昇した分だけ反落する

 
楽観、悲観、中間で考えると、上記のようなシナリオがここから予測されます。

1つ目の中間は、今回の上昇が突発的なもので終わることです。年始はご祝儀相場という言葉があるように、実態に関係なくご祝儀として買いが集まり上昇することがあります。

これまでのボックス圏の推移をふまえると、確率は高くないですが可能性はあるでしょう。これと言った材料がなく上昇している限り、このシナリオは週明けまで消えないでしょう。

2つ目の中間&楽観は、今週の上昇が本格的な上昇トレンドの入り口であるというシナリオです。通常、上昇トレンドは、第1段階、第2段階、第3段階のように3回上昇が発生する傾向にあります。

また、この上昇の大きさは、小→大→小のような動きになるので、第1段階の上昇のピークがどこになるかがポイントになるでしょう。ピークがきていったん収斂したら、次に本格的な上昇トレンドがくると考えられます。

3つ目の楽観は、この2つ目のシナリオの延長です。通常は今週に発生している天井指数の水準でいったん上昇が収斂します。

しかし、大相場になると、小→大→小の上昇の水準がとても大きくなりますので、かつてないような大相場がくることも考えられます。

そういった意味では、2つ目のシナリオも3つ目のシナリオも、上昇のピークになるときがポイントになるでしょう。

そして、4つ目のシナリオは悲観的なものです。今週の株トレンド指数を見る限り、反落するような動きは見られませんが、週明けに展開が変わり反落するリスクが出てくるかもしれません。

あらゆることを想定する意味でも、この悲観的なシナリオも持っていたほうが良いでしょう。

このように、今後考えられるシナリオは悲観的なものを除き、全て上昇するようなシナリオです。1つ目のシナリオになった場合は、急に4つ目のシナリオになる可能性もありますが、全体的に楽観的でしょう。

ここまで上昇してくると「ここが天井」という話も出てきますが、現時点の株トレンド指数の動きを見る限り、天井とは判断できません。上昇の余地は十分にあります。

もし、ここで底値指数が上昇してきたら、直近の期間での天井になりますが、12月までの上値が重たい状況が変化し、この年始は上値が軽くなってきています。

ただし、その一方で、どうなるか分からないのが株式市場ですので、あまりに楽観的になりすぎず、冷静に動向を見ていく必要があるでしょう。

特に上昇トレンドは、ダマシという言葉がある通り「上昇する確率:40%|ダマシ(上昇しない確率):60%」と、ダマシの確率のほうが高いというデータ分析の結果があります。

それをふまえると、上値は軽いものの過度に楽観視することなく、ダマシの可能性を踏まえながら、上昇した場合の対応を考えていくと良いでしょう。

この年始は、過去に暴落が起きた年もありました。長期的に見れば押し目買いの動きでしたが、気持ちよく上昇するかと思ったら急転ということもあり得ます。

そのようなリスクを常に持っているのが株式市場です。日経平均株価が連日高値更新しているニュースを見ると、あたかも大きく上昇しているように見えるときもあるかもしれません。

しかし、この水準まで上昇してくると、2万円代のときよりも、1%の上昇を円単位で見た場合、その幅が大きくなります。

そうなると、この連日高値も、大きな上昇ではなく、割合で見れば小さな上昇ですので、こういった部分を冷静に見ていくのが良いでしょう。

そして、日経平均株価だけでなく、この株トレンド指数と、その中の指標である天井指数の動向を見て、できるだけ厳密にこの上昇の中身を捉えていくと良いでしょう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2024/1/11(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました(日経平均株価のみ1/12前場時点のデータを含みます)。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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