日立製作所<6501>高値更新から下落が強まり反発も乏しく9,000円付近を軟調に推移中…決算発表で株価どうなる?
10/27に第2四半期決算発表を迎える日立製作所<6501>。これまで堅調に推移してきた同社ですが、9月上旬の年初来高値以降、下落が強まり軟調に推移しています。
10月に入りようやく下げ止まったようにも見えますが、大きな反発もなく横這いで推移し、9,000円付近でもみ合いの状態が続いています。
そのような中、 決算発表を迎える同社ですが、ここからどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?
日立製作所<6501>の第2四半期決算前後の株価動向は?
同社の株価は、決算を挟んだ1ヶ月間(10月中旬~11月上旬)で、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
2000年から2022年の株価の推移を見ると、上昇傾向が12回、下落傾向が10回、変わらずが1回見られます。この数字を見る限り、上昇傾向と下落傾向はほぼ均衡、もしくはやや上昇傾向と読み取れるでしょう。
ただし、2009年以前と2010年以降で傾向が違っているとも考えられます。2009年以前は明確に下落傾向、2010年以降は明確に上昇傾向と全く傾向が分かれています。
しかしながら、全体を考慮すると、期間で傾向は違うものの、上昇傾向と下落傾向がほぼ均衡していると厳しめにみておくと良いでしょう。
変動幅を見ると、10%以上の変動は上下合わせて8回見られます。そのうち5回は上昇時に発生し、15%以上の上昇も見られます。反対に2002年には20%以上の下落も見られます。
対して、5%以内の変動は変わらずも含めると、上下合わせて10回見られます。
これらを考慮すると同社の株価は、この時期に全体として、上昇傾向と下落傾向がほぼ均衡し、変動幅は、中程度以上になる確率が高いでしょう。
しかし、上記の通り上昇傾向と下落傾向については期間で傾向が分かれています。直近は後半の上昇傾向で見て良いと思われますが、リスク管理として前半の下落傾向の再現もあることを想定しておくと良いでしょう。
では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?
日立製作所<6501>の目標株価は?
データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。
【目標株価】
上値目安:9,803円
下値目安:8,400円
※10/17終値9,060円を基準に計算
これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約8.2%、下落幅は約7.3%と考えられます。よって、上値は「9,803円」、下値は「8,400円」が目標株価と考えられるでしょう。
上値の目安に到達した場合は、9/6につけた年初来高値10,170円には届きませんが、再上昇し高値圏で推移します。
こうなると、直近右肩下がりになっていた25日移動平均線が落ち着き、しばらく高値圏を推移することになるでしょう。
反対に、下値の目安に到達した場合は、下位に位置している200日移動平均線に接近します。下抜けまではいかないものの、現在の推移域よりも一段低いところでの値動きに変化するでしょう。
また、それに伴い間もなく25日移動平均線が75日移動平均線を下抜けし、これまで続いていた上昇トレンドが終焉し、下落トレンドに転換する可能性が出てくるでしょう。
あくまでも上記の下値目安は、期間で傾向が別れる前半の下落傾向が強いときのデータを中心に出てきていますが、リスク管理としてこのような展開も想定しておくのが良いでしょう。
また、万が一このような展開になった場合を想定して、事前に手仕舞いの目安を設定しておくなど、起きたときにすぐに動けるように準備しておくと良いでしょう。
このように同社は、これまで上昇トレンドが継続していたものの分岐点に差し掛かっています。楽観的に見れば、直近の下落は調整で終わり、再上昇し高値圏の推移を期待できます。
悲観的に見ると、過去の下落傾向が強かったときのように下落し、下落トレンドに転換してしまうリスクもあります。
このように、難しいタイミングに来ているのが同社です。そのようなこともありますので、楽観視することなく悲観的なシナリオになることも想定し、リスク管理も徹底しておきましょう。
ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。
※本記事は2023/10/23時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。
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この記事を書いている人
トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。
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