ファストリ<9983>昨年6月からの上昇を維持するも直近は方向感なく横ばいに推移中…決算発表で株価どうなる?
1/12に第1四半期決算発表を迎えたファーストリテイリング<9983>。昨年前半は60,000円台前半と低迷していましたが、6月以降上昇し年末まで80,000円付近を推移しました。
今年も、そのまま横ばいに推移し80,000円付近を推移するも、年末年始は80,000円を割る機会も増え、25日・75日移動平均線を下抜けしています。
そのような中、 決算発表を迎えた同社ですが、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?
ファーストリテイリング<9983>の第1四半期決算前後の株価動向は?
では、同社の株決算を挟んだ1ヶ月間(12月下旬~1月下旬)で、同社の株価は、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
2000年から2021年の株価の推移を見ると、上昇傾向が6回、下落傾向が16回見られます。この数字を見る限り、下落傾向があると読み取れるでしょう。
変動幅を見ると、10%以上の変動は、上下合わせて10回あります。ただし、上昇時は1回のみで、その他9回は下落時に起きています。また、下落時には15%以上の変動も4回見られます。
対して、5%以内の変動は3回にとどまっています。
このように同社の株価は、この時期に下落傾向があるうえ、比較的大きな下落になる傾向があると考えられます。ここから、全体的に下落リスクに注意が必要な時期だと分かります。
では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?
ファーストリテイリング<9983>の目標株価は?
データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。
【目標株価】
上値目安:86,830円
下値目安:70,280円
※12/26終値80,670円を基準に計算
これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約7.6%、下落幅は約12.8%と考えられます。よって、上値は「86,830円」、下値は「70,280円」が目標株価と考えられるでしょう。
上値の目安に到達した場合、昨年つけた年初来高値88,230円には届きませんが、直近の推移よりも高い水準に到達します。
そのままの水準を維持することを期待したいところですが、これまでの傾向を見る限り、上値は重たいと考えられます。
直近も、25日・75日移動平均線が、ほぼ同水準で横ばい状態です。そこを株価は完全に上抜けすることなく、方向感なく推移中です。
このような動きからも、上値が重たい傾向に合致しているようにも見えますので、下落リスクを想定したほうが良いでしょう。
反対に、下値の目安に到達した場合は、25日・75日移動平均線を大きく下抜けするうえ、200日移動平均線も下抜けします。
そして、25日・75日移動平均線が大きく角度をつけて、200日移動平均線を下抜けする可能性が十分に考えられます。
そうなると、昨年夏場からのボックス圏を下抜けし、下落トレンドに突入するでしょう。それに伴い株価が低迷し、しばらく軟調に推移することが予測されます。
なお、今後のイベントとして、2月末株式分割を控え、この株式分割に伴う値動きがあると考えられます。
これは、下落時に限らず上昇時も関連することですが、今後は2月末に向けた動きも値動きの理由として入ってくるので、難しい展開が続くでしょう。
このように同社は、この時期に下落傾向があるうえ、直近も上値が重たい展開が続いています。もし、上昇しても、そのまま上昇を維持できるかが難しいところです。
仮に、ここで横ばい状態が終わり、下落トレンドが発生しても、2月末に株式分割があります。通常の傾向に加えて、これも株価を動かす材料となり、展開が読みにくい状況が続くと考えられます。
何かとニュースになりやすい同社ですので、そのニュースを見て、何らかの期待をして、早めに仕込みたいと考えることもあるかと思います。
しかし、これらを考慮すると、ここからの下落リスクが高いと考え、ムリに売買することなく、様子見するのも選択肢の一つでしょう。
ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。
※本記事は2023/1/11時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。
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この記事を書いている人
高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック。
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