為替離れ
▣ 米インフレ低迷で、米長期金利、ドル円は一進一退
米連邦準備制度理事会(FRB)は11月22日に10月31日-11月1日の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表しました。多くのメンバーが近い将来の利上げが正当化される可能性があるとの見方を示した一方、物価の弱含みが長引いていることを不安視するメンバーもいた模様です。
米国は利上げ局面にはあるものの、物価が低迷するとともに、期待インフレ率も横ばいでの推移が続いており、米長期金利も2%前半での一進一退の動きになっています(図表1)。
ドル円についても、日米の金融政策の方向性の違いから、ドル高・円安地合いが見込まれますが、米長期金利がなかなか上がらない状況では、ドル円の上値も重そうです(図表2)。
▣ ドル円を横目に国内株はしっかり
上値の重いドル円を横目に、株式市場は堅調な地合いが続いています。
足元でも、ドル円が11月22日の112円台前半から24日には111円台半ばまで下落したにもかかわらず、国内株は上昇するなど、国内株の強さが目を引きます。2000年代半ばから、ドル円の動きに左右されてきた国内株ですが、2017年は国内株の為替離れの年となっているようです(図表3)。国内企業の業績期待が広がる中、先高観や堅調な米国株にけん引されている格好です。
ただ、円ベースに直したNYダウと比べると、9月中旬以降の日経平均株価の上昇はやや行き過ぎとの見方もでき、もう一段、調整する余地はありそうです(図表4)。
もっとも、国内企業の今年度の予想為替レート(ドル円)は、110円前後(図表5)。為替離れとはいえ、想定為替レートが低いことから、業績上振れ期待が株式市場を下支えしそうです。
図表入りのレポートはこちら
https://www.skam.co.jp/report_column/env/
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