今年のFOMCメンバーは
1 月28、29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)から、投票権を持つメンバーが 4 名入れ替わります。
FOMCは、米連邦準備制度理事会(FRB)が開催し金融政策を決定する委員会で、投票権を持つFOMCメンバーは、常任のFRBの執行部(理事)7 名(現在は 2 名欠員で 5 名)とニューヨーク連銀総裁、残り4 枠がニューヨーク連銀を除く 11 地区の連銀総裁の輪番制となります。他の連銀総裁はFOMCには参加できますが、投票権はありません。
米国の金融政策は、投票権を持つFOMCメンバーがハト派(景気の見方は慎重で、利下げに前向き)であるかタカ派(景気の見方は強気で、利上げに前向き)であるかに左右されることになります(図表1)。
▣ 4名の入れ替えで、ハト派色は僅かに薄れる可能性
輪番制の 4 名については、昨年3回の利下げ(7、9、10月)すべてに反対したタカ派のローゼングレン・ボストン連銀総裁、ジョージ・カンザスシティ連銀総裁は投票権を持つFOMCメンバーから外れます。ただ、代わって昨年の3回の利下げを支持しなかったメスター・クリーブランド連銀総裁、9月、10月の利下げを支持しなかったとみられるハーカー・フィラデルフィア連銀総裁が投票権を持ちます。
他の2名は、ハト派寄りのエバンス・シカゴ連銀総裁、最もハト派色が強いブラード・セントルイス連銀総裁(昨年9月の会合では0.25%ではなく0.5%の利下げを主張)に代わって、ハト派寄りのカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、中立のカプラン・ダラス連銀総裁が投票権を持ちます。
僅かながらハト派色が薄れますが、執行部のメンバーはほとんどがハト派であり、金融政策のスタンスが大きく変わることはなさそうです。
▣ トランプ米大統領がFRB理事にハト派の2氏を指名
ただ、トランプ大統領は16日、7人のFRB理事ポストのうち空席2つを埋めるため、2016年の大統領選でトランプ陣営の経済顧問を務めたジュディ・シェルトン氏、セントルイス連銀の調査局長を務めるクリストファー・ウォラー氏を指名すると発表しました。両氏ともにハト派とみられ、両氏が就任した場合にはハト派色が一段と強まることになります。FOMCメンバーの政策金利見通し(中央値)は、2020年は政策金利据え置き、2021年は1回の利上げとなっていますが、利上げが一段と遠のく可能性がありそうです(図表2)。
図表入りのレポートはこちら
https://www.skam.co.jp/report_column/env/
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