米大統領選挙の見通し:バイデン氏・民主党という選択

2020/10/12

僅差か大差か、にも注目

11月3日の米大統領選・議会選まで、あと3週間あまりとなりました。結果は、最後までわかりません。それでも、相当な確度で、バイデン氏・民主党が優勢、トランプ氏・共和党が劣勢、と言えます。

ただし焦点は、どちらが勝利するか、だけではありません。懸念すべきは、トランプ氏が僅差で敗れ、同氏がそれを潔く認めないケースです(すでに同氏は、郵便投票で不正が行われる可能性を明確な根拠なく主張)。その場合、次期大統領が一向に決まらず政治機能が麻痺、といった事態が長引きかねません。

バイデン氏圧勝の可能性が高まる

しかし、そうした懸念は、杞憂に終わるかもしれません。いま、バイデン氏圧勝の可能性が高まっているからです。大差がつけば、再集計や法廷闘争に持ち込んでも無駄、とトランプ氏も悟るはずです。

バイデン氏は現在、支持率でトランプ氏を10ポイント近くリードしています(主要世論調査の平均)。巻き返し不可能ではないものの、この差は、前回の大統領選時よりも、はるかに安定しています(図表1)。これは、態度保留の人が少ないことを表します。よってトランプ氏が逆転するのは、至難の業です。

苦難をチャンスに変えられず

トランプ氏が勝利するには、何らかのミラクルが必要です。こうした状況下、同氏は、10月上旬、コロナウイルスに感染しました。この苦難こそは、奇跡を呼ぶ最後のチャンスだったのかもしれません。

英国では4月、ウイルスに感染したジョンソン首相の支持率が、一時急上昇しました。国民が同情し、ともに戦おう、とのムードが高まったためです。しかし、トランプ氏の支持率は、感染後さらに低下しています。ウイルスの危険を相変わらず軽視する言動が、「無責任」とみられているのです(図表2-①)。

トランプ氏に残された機会は少ない

トランプ氏が挽回する機会を強いて挙げるとすれば、テレビ討論会があります(ただし、10月15日に予定されていた討論会は、同氏がオンライン開催を拒否したため中止。22日に最後の討論会の予定)。

9月29日の第1回討論会では、バイデン氏や司会者の発言を大声で遮るトランプ氏の態度が、視聴者に悪印象を与えました(図表2-②)。これをトランプ氏がどう修正するかは不明ですが、形勢挽回は、容易ではありません。過去のほとんどの大統領選でも、選挙結果に対する討論会の影響は軽微でした。

バイデン氏・民主党の勝利で起こること

金融市場は、バイデン氏の勝利をポジティブに織り込みつつあります。かつ、上下両院も民主党が過半数獲得、との観測が増えています(現在、上院は民主党が有利、下院は同党勝利がほぼ確実の情勢)。

民主党全勝で、インフラ投資など景気浮揚策の急拡大が見込まれます。一方、同党の法人税増税策は、実現しても悪影響は限定的でしょう。逆に現政権の減税は、設備投資をさほど誘発しなかったのです(つまり法人税率の投資への影響は小さい)。よって「バイデン氏・民主党」は、悪い選択ではなさそうです。

図表入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/newest_report/contents_type=8&type=topics

 

 

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