システムトレードとの上手な付き合い方

こんにちは、石田です。

 

今日は「システムトレードとの上手な付き合い方」についてお話ししようと思います。

 

つい先日ですが、私が今から15年ほど前に一般公開した「システムトレードルール」をお持ちの方からメールを頂きました。

いやぁ、懐かしかったですね、当時付けた変なネーミング含めて(笑)さすがに15年も経つと時代も変わるので、一応「システムトレード」というものについて簡単に定義しておきますと・・・。

今、システムトレードというと、一般的には「自動売買」をイメージされるのではないかと思います。

*以下システムトレードを「シストレ」と略つまり、ソフト、プログラムなどでルールを設定して「売買までもパソコンが行う状態」です。

しかし、私の定義はどのような状況でもシストレルールが発した売買サインに従い機械的に粛々と売買を行う事となります。

 

これは私がシストレをメインで行っていた20年ほど前は、まだ自動で売買を行ってくれるようなソフトがなく、(あったのかもしれないが一般的ではない)シストレルールが発した売買サインを「手動」で注文するか、自社のプログラマーがプログラムを組んで「ウェブ操作」で注文するような時代だったこと。

あとは私独自の投資スタイルである「数多くの複数銘柄と数多くのシストレルールを 同時進行的に売買して管理するポートフォリオスタイル」であったことから、そのような投資スタイルに売買まで含めて対応する管理ソフトのようなものがなかったこともあり、機械的に粛々と売買を行う行為そのものをシストレと呼んでいた。

というわけです。

 

最も数が多かったときは「160個ほどのシストレルールを同時進行的に管理」していた時期もあり、さすがにエクセルレベルでは無理なので関西の方のプログラム専門の企業にお願いして検証や管理ができるプログラムを開発していただきました。

かなり良心的な会社でしたが、それでも200万円近くは費用がかかったと思います。

そんな「シストレ」ですが、通常の投資スタイルと最も違う部分は「裁量判断が一切ない」ということです。

つまり、シストレの売買サインが「買い」と発すれば海外で暴落が起きてパニックになっていようが何だろうが「買う事しか考えない」ということです。

裁量判断があれば「さすがにこの状況だから売りだろう」とか「ちょっとパニック状態だから売買を控えよう」とかあるかもしれませんがお構いなし、「それでも何事もなかったかのように粛々と買う」のがシストレです。

 

さて、ここからがシストレと上手に付き合うためにとても重要な話です。

投資のルール(やり方、どうなったら買う、どうなったら売る)は裁量判断を行う投資であろうがシストレであろうが「一定期間でルールが機能する時期と機能しない時期を繰り返す」のです。

「機能する」とは儲かること、「機能しない」とは損することです。

残念ながらこの機能する、しないの時期は「いつ現れるのか?いつまで続くのか?」はどう頑張っても判断できません。

*そうなるかもしれないという程度の予測は可能裁量判断の投資であれば、「機能しないであろう時期は投資を控えるという事自体を裁量判断する」となります。

これは言い換えれば「投資を行う上でのリスク管理」です。

つまり、それが上手になることが「裁量判断の投資と上手く付き合う方法」となります。

 

しかし、シストレの場合は「そもそも裁量判断という行為を存在させない」わけですから、「機能しないであろう時期は投資を控えるという事自体をシストレ化する」必要があります。

つまり、「何をもって投資をするかしないかをルール化」して、それを粛々と実行する。という事です。

シストレと上手く付き合おうと考えると、多くの場合、この部分を「フィルターを追加することで補おうとする」のです。

例えば、買いサインが出ていたとしても「(例)前日の高値よりも高くなければ買わないというフィルターを追加」したりして「手数を調整する」わけです。

しかし、このやり方ではカーブフィットを招くだけで「永くシストレと付き合うことはできない」のです。

 

あ、長くなりすぎたので、もう結論にいきますね。

もっと簡単に、しかも理にかなっている形でシストレと上手く付き合うためには「リスク管理のやり方」を一般的な投資スタイルとは少し違って「エクイティカーブ(収益カーブ)ベース」で考えるようにします。

つまり、「エクイティカーブに対してリスクマネージメントルール」を決め、それで投資をするかしないかを決めるようにします。

そうすると「機能しない時期に無駄に手を出すことが減る」ので、長期的にみればトータル収益をプラスに持っていくことがやりやすくなります。

私はエクイティカーブをベースにした「独自のシストレ専用リスク管理ルール」を20年ほど前に開発し、未だにそれを使っているのですが、このことからわかるようにエクイティカーブベースのルールは長期にわたり使用できますので、シストレと上手く付き合いたい方は参考にされてください。

 

それではまた!

 


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