FM 今週のポイント(11月24日)
*フランスで起こった同時テロの影響は思いの他軽微で世界株式市場の上昇基調は続いています。国内においては7-9 月GDP、日銀金融政策決定会合を通過しました。2四半期連続のマイナス成長でも(在庫減少が主因)センチメントは冷え込まず、かえって政策発動期待が高まり日経平均株価は20000 円大台の手前まで上昇しています。予想通り日銀の追加緩和はありませんでしたが、失望の動きも軽微に留まりました(引き続き追加緩和期待は根強い)。例年のアノマリーとして年末高があります(この10 年間、感謝祭から年末までの日経平均株価は下落したことが無い⇒平均で5.9%上昇)⇒今年もクリスマスラリー、年末ラリーを期待したいと思います。
*今後のポイントは12 月15 日、16 日に開催されるFOMC です。18 日に公開された10 月のFOMC の議事録によると、大半のメンバーが12 月FOMC までに利上げの条件が整うと考えているようです。気になるNY株式市場の反応は大幅上昇でした(“利上げ確率70%に上昇”を受けて18 日NYダウは247 ドル上昇)⇒金融政策を巡る不透明感の払拭&米国景況感拡大への自信から株高につながったものと思われます。問題はFOMC まで利上げを織り込んでショートカバー第二段で上昇するものの、イベント通過(材料出尽くし)で反落するリスクです(米国が利上げに転じることで新興国経済が打撃を受ける可能性等を蒸し返す可能性がある)。
*ただし、FRB はマーケットの反乱には懲りています(8月・9月のリスクオフ)。12 月利上げによる世界景況感の下振れにつながるマーケットの波乱は望むところではありません。しかも今回の利上げは従来とは違い、金融正常化(とにかくゼロ金利常態を脱したい)が主目的です(FRBのダブルマンデートである雇用と物価を見れば利上げ先送りの材料に事欠かない)。従って、12.5bp の利上げに留め、さらに当面は利上げしない(慎重に内外の情勢を見極める)とのニュアンスを声明文に織り込む可能性があると考えます。その場合、世界のリスクマーケットはリスクオンの度合いを大きく高めるものと思われます。
*そして日本株も年末にかけて上昇基調を強めるものと考えています。8月2週から9月末までに外国人投資家が日本株を売却した金額は現物と先物を合わせて、約7兆円です。10 月以降に買い戻した金額は1兆7000 億円に過ぎません(11 月2週まで)。補正予算の金額拡大、内容の充実が図られアベノミクスVer.2 の肉付けが始まれば、年初同様に米国株を大きくアウトパフォームする日本株が示現するものと思われます(もちろん買い主体は外国人投資家のショートカバー)。
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