豪準備銀行、政策金利据え置き~経済取り巻く環境好転?

2016/12/06
  1. RBA(豪準備銀行)は政策金利を1.5%に据え置きました。低インフレ背景に引き続き様子見姿勢です。
  2. 主要輸出産品の鉄鉱石相場が急上昇しており、交易条件の改善など豪経済の先行きに朗報です。
  3. 米金利先高観から対米ドルでは弱いものの、米ドル高・円安を背景に対円では底堅く推移しそうです。

商品市況回復に先行き期待にじます

本日、RBA(Reserve Bank of Australia、オーストラリア〔豪〕準備銀行)が定例理事会を開き、政策金利のキャッシュレートを1.5%に据え置きました。インフレ率は底打ちした感がありますが、依然として目標の+2~3%を大きく下回っており、引き続き金融緩和姿勢を維持しました。

一方で、足元で主要輸出産品である鉄鉱石価格が急上昇し、交易条件が改善するなど、企業活動の活発化、さらには景気全般を押し上げる兆しも出てきています。RBAの声明文は、こうした状況に先行き期待感をにじませる内容でしたが、低い労働コストの伸びから、低インフレが早期に改善する状況ではなく、今回の判断に至ったと見られます。ちなみに、鉄鉱石価格は、12月に入ってトン当たり70ドル台となっており、昨年末のほぼ2倍の水準です。

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米金利先高観は半ば織り込まれ、豪ドルの割安感強まる

11月8日の米大統領選挙でトランプ共和党候補が選出されました。同氏が主張する拡張的財政政策に対して金利先高観が強まり、米ドルが全面高となったことから、豪ドルも対米ドルで下落しました。しかし、ドル高・円安が進行したことから対円では上昇し、8カ月ぶりに1豪ドル85円を突破しています。

米大統領選挙後の米ドル全面高、金利上昇は、トランプ次期大統領が掲げる政策の影響を半ば織り込んだと見られます。また、商品市況の回復(CRB商品指数に鉄鉱石価格は含まれていません)で豪ドルの割安感はさらに強まったと見られ、いわゆる「トランプ効果」が一巡すると反発余地が出てくると思われます。

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