ECB理事会と今後のユーロ相場について
2016/01/22
<投資信託>
- 1月21日のECB理事会では、各種の金融政策手段を現行で据え置きました。
- 新興国経済不安、市場の混乱、地政学リスク等に鑑み、3月の次回会合で政策を見直す予定です。
- 銀行貸出が底入れするなど政策効果が表れており、経済の正常化がユーロを下支えしそうです。
リスクの顕在化に配慮した声明
1月21日にECB(欧州中央銀行)の定例理事会が開かれました。今回は、政策金利、資産購入プログラム等の現行政策が据え置かれました。
ただ、声明文の内容は、年初から様々なリスクに対し、市場が神経質になっていることに配慮した内容でした。リスクとは、新興国経済に対する不透明感、金融・商品市場の動揺、中東情勢悪化などです。次回会合(3月10日)では、新たな経済見通しをリリースすると同時に、現在のこうした状況を踏まえ、政策の再評価が必要とされました。市場では、追加緩和実施との思惑につながりました。
量的緩和の「結果」が表れてきているのはユーロにプラスか
量的緩和策の効果は実体経済に表れてきています。例えば銀行貸出(ここでは非金融民間向け〔住宅ローン除く〕)が12年初め以来約3年半ぶりに前年同月比プラスに転じてきています。銀行貸出の回復はECBが目指した実体経済改善の姿であり、結果が出てきていると思われます。
次回会合で追加緩和が実施されるかどうかは経済情勢次第ということもあります。しかし、重要なのは実体経済の改善が持続することです。年明け後も銀行貸出が着実に回復するならば、ユーロ圏経済が正常化している証左であり、ユーロにとっては下支え要因になると思われます。
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