プログレス・テクノロジーズ グループ(339A)専門人材育成によるソリューション事業の強化と顧客業界拡大で成長を目指す
デジタル技術を活用し自動車業界等の製造業の設計開発業務改革を支援
専門人材育成によるソリューション事業の強化と顧客業界拡大で成長を目指す
業種:サービス業
アナリスト:鎌田良彦
◆ デジタル技術を活用し製造業の設計開発業務改革を支援
プログレス・テクノロジーズグループ(以下、同社)グループは、持株会社の同社と、プログレス・テクノロジーズとS&VLの子会社2社からなり、製造業の製品開発プロセスの上流工程である設計開発領域に特化し、デジタル技術を活用した設計開発業務のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)や業務効率化等、設計開発業務改革のためのコンサルティング、ソリューション提供、エンジニア派遣等のサービスを提供している。
同社はデジタルソリューション事業の単一セグメントであるが、製造業企業向けにソリューション事業、デジタルツイン事業、エンジニアリング事業の3つの事業を展開している。
◆ ソリューション事業
ソリューション事業では、製造業顧客の設計開発のプロセスを設計するコンサルティングサービス、最先端のデジタルツールの導入から定着支援までを行うデジタルエンジニアリングサービス、製品開発をプロジェクトとして引き受けるプロジェクトサービス等を提供しており、子会社のプログレス・テクノロジーズが担当している。
主な契約形態は請負契約であり、自動車の新車開発のプロジェクト等、3~5年程度の長期にわたる案件が多く、契約期間を3~6カ月単位に区切り、検収と売上収益の計上を行っている。
◆ デジタルツイン事業
デジタルツイン事業では、自動車関連企業向けに、子会社のS&VLに設置したドライビングシミュレータを用いたバーチャルテストの実施や、シミュレーションの対象となるプラントモデルの開発等、実機を用いない開発プロセスの提供等を行っている。ドライビングシミュレータの利用料と利用に関連するコンサルティング料を売上収益として計上している。
◆ エンジニアリング事業
エンジニアリング事業は、顧客の設計開発部門にデジタル技術活用のスキルを持った同社のエンジニアを派遣し、主に顧客企業常駐で設計開発業務の改革支援を行うサービスである。子会社のプログレス・テクノロジーズが担当している。
◆ 収益構造
24/2期の売上収益構成比は、ソリューション事業が50.0%、デジタルツイン事業が1.8%、エンジニアリング事業が48.2%であった。事業別の売上総利益率は、エンジニアリング事業が30%台であるのに対し、ソリューション事業では50%台となっている(図表1)。
同社は収益性の高いソリューション事業の構成比引き上げを目指しており、ソリューション事業の全売上収益に占める割合を表すソリューション比率は、23/2期の45.7%から25/2期第3四半期累計期間では53.4%に上昇している。
同社では、新卒を中心に毎年80~100名程度のエンジニアを採用し、エンジニアは入社後6年目程度までを目途にエンジニアリング事業部門に所属し、顧客企業に派遣され設計開発の実務経験を積む。
エンジニアリング事業で設計開発業務の実務経験とデジタル技術を習得したエンジニアのうち、毎年50~70名程度がソリューション事業部門に異動になり、顧客の設計開発プロセスの改革コンサルティングや、デジタルツール導入による業務効率化等、顧客の全社的な視点に立った、コンサルティングや各種ソリューション等のサービスを提供する。
◆ 顧客基盤と主要販売先
同社は、自動車、半導体、精密機器、医療、重工業の業界企業に対してサービスを提供しているが、特に自動車関連業界向けが多く、売上収益の60%程度を占めている。主要販売先としては、本田技研工業(7267東証プライム)グループ、本田技研工業が40%を出資する自動車部品製造のAstemo(東京都千代田区)等があり、本田技研工業関連企業向けの売上収益が多い(図表2)。
