カービュー(2155 東証マザーズ)
自社運営の自動車関連サイトを集客力ツールに広告・手数料ビジネスを展開
業種:サービス業
アナリスト:馬目 俊一郎
◆ 国内事業を収益基盤に海外事業が成長ドライバー
・同社はソフトバンクの連結子会社(持分52.2%)で、自社運営の自動車関連サイトを集客ツールに広告・手数料ビジネスを展開。主な収益源は中古車査定業者への送客手数料や中古車車両掲載料、中古車輸出代金収納手数料(PayTrade)、自動車関連広告掲載料など。
・事業セグメントは「国内事業」、「海外事業」、「広告事業」、「SNS 事業」の 4 事業で構成され、国内事業を収益基盤に海外事業が成長ドライバーを担う。
◆ 第2四半期決算は国内事業低迷で大幅減益
・2013年3月期第2四半期決算は、国内事業の苦戦で売上高が前年同期比13.1%減の22.8 億円、営業利益は同74.6%減の0.9 億円、四半期純利益は同64.5%減の0.7 億円。これは会社計画に対し、売上高・営業利益ともに若干の未達。
・事業セグメント別では成長ドライバーの海外事業が利益倍増となるも、国内事業の赤字転落が収益力低下の要因。
◆ エコカー補助金終了で国内事業回復の可能性
・同社は上期苦戦にもかかわらず、海外事業の拡大と国内事業の底打ちを見込み、期初の2013 年3 月期計画を継続。海外事業は輸出意欲の高い中古車業者の車両掲載が順調なうえ、旺盛な海外需要でPayTrade 利用が拡大。国内事業はエコカー補助金終了で中古車回帰の流れも予想され、下期は中古車査定業者への送客手数料が収益源の国内事業にも底打ち感が期待される。
◆ 適正株価水準は70,000 円~95,000 円を想定
・過去の株価推移から同社の適正株価バリュエーションをPER11 倍~15 倍と仮定すると、アナリストの16 年3 月期予想EPS6,332.1 円を基にした適正株価水準は中長期的に70,000 円~95,000 円のレンジを想定。
・短期的な株価動向は、四半期決算などで会社計画の進捗と国内事業の収益性改善、海外事業の成長性に留意。