今週の注目レポート　(3月28日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点（ROE・財務レバレッジ・PBR水準等）で、注目銘柄をピックアップします。

●アイビス（9343）【 2+→1】
「株価は割安と判断、サブスク収益拡大で新たな成長ステージへ」
投資評価を「1（Buy）」とする。目標株価は4,340円。24/12期決算並びに会社側の業績ガイダンス等を踏まえ、TIW業績予想を更新。株価はバリュエーション面から割安と判断する。24/12期業績は、売上高4,625百万円（前期比13％増）、営業利益1,155百万円（同166％増）。過去最高を更新した。25/12期の会社業績予想は、売上高4,905百万円（同6％増）、営業利益1,250百万円（同8％増）。モバイル事業におけるサブスクリプション契約数の拡大を主因とした増収増益を見込む。2025年1月に「(株)テクノスピーチ」の全株式を取得。2025年4月以降の収益を連結損益計算書に取り込む予定だが、同業績予想には当該収益影響は織り込まれていない。TIWでは25/12期業績を、売上高4,920百万円（同6％増）、営業利益1,200百万円（同4％増）と予想する。26/12期は、12％増収、12％営業増益を見込む。
予想ROE：33.8％　PBR：6.0倍、来期予想PER：13.5倍、来期予想EPS成長率：12％
株価（3/28終値）：3,440円　Fモデルによる理論株価：3578円（3月24日by岩元泰晶）

●スマートドライブ（5137）【 1→1】
「株価は割安と判断、拡販とOEM･連携で連続大幅増益へ」
投資評価「1（Buy）」を継続する。目標株価は2,360円。目標株価、TIW業績予想ともに前回に同じ。力強い収益モメンタムを見込むなか、株価はバリュエーション面から割安と判断する。25/9期1Qの連結業績は、売上高641百万円（前年同期比25％増）、営業利益39百万円（前年同期は8百万円の損失）。TIWでは25/9期業績を、売上高3,181百万円（前期比46％増）、営業利益333百万円（同90％増）と予想する。契約社数を2,388社（同36％増）と想定。FO事業では、「SmartDrive Fleet」を核とした拡販が見込めよう。AO事業は、既存の車両管理OEMサービスが拡大、ソニーとの連携によるDXソリューションの提供も上乗せ要因になるとみられる。26/9期は、39％増収、104％営業増益を見込む。
予想ROE：41.6％　PBR：14.7倍、来期予想PER：20.6倍、来期予想EPS成長率：38％
株価（3/28終値）：1,894円　Fモデルによる理論株価：1040円（3月26日by岩元泰晶）

●イチネンホールディングス（9619）【 1→1】
「3Q累計は大幅営業増益、22期連続営業増益を見込む通期計画上振れを予想」
TIWでは目標株価は2,450円を維持し投資評価は「1」（Buy）を継続。理由は、（1）25/3期3Q累計は中核の自動車リース関連や、成長事業のパーキングの堅調推移などにより大幅増収大幅営業増益の好決算、（2）継続的なM＆Aを成長戦略の柱の一つに据えるが、前期のM＆Aを合成樹脂（3Q累計の営業利益は前年同期の3.8倍）及び農業関連事業の伸長に繋げたことなどが3Q累計決算では評価できる、（3）年間配当金予想の増配はポジティブであり、22期連続で営業増益と営業過去最高益を見込む同社25/3期計画は3Q累計決算公表時点では据え置かれているが、TIWは上振れを見込むこと、（4）M＆Aと多角化といった成長戦略の着実な推進により安定的に成長が続いていることを踏まえると25/3期TIW予想PER6.2倍などの株価指標面には割安感が強いと考えることなどによる。
予想ROE：10.9％　PBR：0.7倍、来期予想PER：6.0倍、来期予想EPS成長率：4％
株価（3/28終値）：1,726円　Fモデルによる理論株価：2942円（3月28日by高田悟）

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。