ギックス (9219)25年6月期は営業増益ながら開発費用の増加により利益率は若干低下する計画
データを活用して顧客の経営課題を解決するデータインフォームド事業を展開
25年6月期は営業増益ながら開発費用の増加により利益率は若干低下する計画
業種:サービス業
アナリスト:佐々木加奈
◆ 事業内容
・ギックス(以下、同社)は、「あらゆる判断を、Data-Informed(データインフォームド)に。」をパーパス(企業の目的や存在意義)とし、企業の経営課題解決、競争力強化のために、データを用いて物事を理解して判断する仕組みを構築するData-Informed事業を行っている。データインフォームドとは、人間が論理的に思考し、合理的な判断をすることを目的としたデータ活用のことである。
◆ 24年6月期決算の概要
・24/6期の売上高は2,117百万円(前期単体比25.6%増)、営業利益は133百万円(同61.7%減)であった。既存取引先との取引額拡大、新規取引先の増加により増収となった一方、プロダクト開発を積極化したことに伴い労務費や外注費が増加して営業減益となった。
◆ 25年6月期の業績予想
・25/6期の会社計画は、売上高が2,890百万円(前期比36.5%増)、営業利益が153百万円(同14.3%増)である。増収効果により営業増益を見込むが、引き続きプロダクト開発に係る支出を積極化することにより営業利益率は若干低下する計画となっている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、24/6期実績及び同社の方針を踏まえ、25/6期予想について従来予想の売上高2,768百万円、営業利益523百万円から売上高2,810百万円(前期比28.5%増)、営業利益152百万円(同14.0%増)に修正した。利益予想を大幅下方修正したのは、プロダクト開発に係る外注費などの増加による売上総利益率の悪化を織り込んだためである。
◆ 今後の事業戦略
・同社は、積極的に顧客企業の新規開拓を行うとともに、サービス導入企業内における他部署への展開などに注力し、持続的な事業成長につなげていく考えである。
・当センターでは、プロダクト開発に係る費用は当面高い水準が続くものの、売上増により営業利益率は緩やかに改善すると考え、26/6期以降も増収増益を予想している。