AIを味方にして

2026/02/12

・高齢化社会が本番となる。高齢化しつつ人口が減っていく。人口が減っていくと、地方の村や町はもちろん、地方の人口の多い中核都市でも生活基盤を維持するのが容易でなくなる。

・身近なケースで考えてみよう。介護が必要になった親の面倒をどのように看るか。1人で生活できるうちはよいが、体が動かなくなり、認知症が進んでくると、1人で置いておくわけにはいかない。どこか施設に入れて、専門の人たちに任せたい。

・運よく施設に入れても、その施設も人手不足である。十分なサービスは期待しにくい。我慢してもらうしかない。次は自分の番である。自分も同じ施設に入りたいかというと、やはり元気なうちは今の家がよい。しかし、いずれ無理になる。その時の覚悟はしておきたいが、なかなか苦しい。

・50年前と比べて、現在の社会、経済の発展はどうか。豊かになった面と貧しくなった面が混在していよう。経済的には、平均値で見ると下り坂に入っており、格差も広がっている。ここをどう反転させ、幸福感(ウェルネス)を高めていくのか。

・基本は生産性の向上である。ヒトが生み出す付加価値をイノベーションによって高めていくことが求められる。ヒトの機能は3つに分けられる。情報処理機能、意思決定機能、制御機能である。

・ロボットをイメージしてもらえば、分かりやすくはっきりする。情報処理機能は五感を使って情報を取得し、神経網を通して脳に伝えていく。センサーとコンピューティングがカギとなる。

・意思決定機能は、集約したデータ、情報を使って、ヒトはモノゴトを決めていく。無意識に判断していることも多いが、重大なことにはかなりの時間をかけ、熟慮して決断する。このモノゴトを決めることに対して、今やAI(人工知能)がかなり役立つようになってきた。素早くさっさと決めてくれて、それで間違いないなら、かなり楽になる。

・制御機能はヒトの動作である。生活の場で手足を動かす、仕事場でIT機器や道具を操作する、車を運転して移動するなど、さまざまな場面で、ヒトは五体を働かせる。その働きを有効にするには、うまくコントロール(制御)する必要がある。ここにも脳からの指令がでて、五体を動かしている。

・世はAIブームである。AIエージェントは、ヒトの活動を助けて、代理人のように働いてくれる。いきいきと働いている人、歳をとっても何とか頑張っている人、介護が必要になった人、どのレベルにおいても、AIがフル活動して助けてくれるならば、各々の立場で生産性は上がってこよう。それを提供するビジネスは大いに伸びよう。

・NRIの此本会長は、生成AIがカギを握ると強調する。(NRI知的資産創造2025年1月号)、例えば、1)2人で行っている仕事を1人で、2)1時間かかる仕事を30分で、3)診療で時間のかかる問診をバーチャル医師が丁寧に聴きとってくれる。

・4)時間のかかる学校での作文の採点、添削をやってくれる、5)英会話の発音や習熟度を評価してくれる、6)会議の議事録、報告書、翻訳、契約書などのドラフトを作成する、7)コールセンターやヘルプデスクで対応する、8)新製品のアイデアやマーケティングの企画をサポートするなど、どんどん使われるようになってこよう。

・NRIでは、AIロボット機能を、1)労働の拡張、2)知力の拡張という観点から捉えている。AI社員、AIアイドル、AI店長、AIプログラマー、AIセールスパーソンなど、さまざまなAIエージェントが登場してこよう。知力では、予測力、識別力、会話力、創造力などを高めてくる。

・NRIでは、6つの知力に注目している。1)将来の変化を見通す予測力、2)気がつかない事象を見分ける識別力、3)個々の特性を把握する個別化力、4)コミュニケーションを行う会話力、5)経験や知識を体系化する構造化力、6)データや情報を組み合わせて新たな知を生み出す創造力、である。

・これらは、人の能力を超えてしまうかもしれない。うまく使いこなせば、便利で快適であろう。一方で、AIが悪意をもつ人間に利用されるならば、犯罪が氾濫してこよう。これを見抜いても守るのも、AIの仕事となろう。

・AIを支える技術、AIを活用したソフトやサービスも大きく発展しよう。実際、省エネAI半導体やそのシステムに関する技術開発にも力が入っている。ネットワークの末端(エッジ)側で中心的な情報処理を行うエッジコンピューティングが、機能の効率化、分散化で有効である。クラウドのサーバー側で何でも処理する必要はない。

・AIロボットの機能がどんどん高まろう。さまざまな領域で、ヒトの1人分、3人分、10人分の仕事ができるようになれば、ヒトベースの生産性は国全体としても大いに高まろう。自分の仕事がなくなる心配するのではなく、AIをアシスタントとして使って、AIロボットではできない仕事や楽しみを追求していけばよい。

・私はいずれ、AIロボットが適切に、的確に介護してくれる施設に入って、最後の数年間を過ごしたい。それまではAIを活用し、AIで発展する企業に投資しながら、資産運用と資産活用に力を入れたい。

株式会社日本ベル投資研究所
日本ベル投資研究所   株式会社日本ベル投資研究所
日本ベル投資研究所は「リスクマネジメントのできる投資家と企業家の創発」を目指して活動しています。足で稼いだ情報を一工夫して、皆様にお届けします。
本情報は投資家の参考情報の提供を目的として、株式会社日本ベル投資研究所が独自の視点から書いており、投資の推奨、勧誘、助言を与えるものではありません。また、情報の正確性を保証するものでもありません。株式会社日本ベル投資研究所は、利用者が本情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

このページのトップへ