来週の金融市場見通し(2026年2月16日~2026年2月20日)

2026/02/13

■来週の見通し

8日投開票の衆院選は自民党が過去最多の議席数を獲得する歴史的な勝利を収めました。この結果を受け、高市政権が掲げる「責任ある積極財政」に基づいた成長戦略への期待が広がりました。他方、11日発表の1月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に上回る増加となったほか、失業率も改善し、労働市場の底堅さを示しました。来週は、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨や10~12月期の日米の国内総生産(GDP)統計なども確認しながら、方向感を探ることになりそうです。

◆株価 :居所を探る展開か

今週の日本株は、大きく上昇しました。8日の衆議院選挙で自民党が定数の3分の2を上回る議席を獲得したことで、国内政治が安定化し、高市政権が掲げる積極的な財政政策が実施されやすくなるとの期待から買いが優勢となりました。ただし、週末は高値警戒感から利益確定売りが優勢となりました。

来週は、居所を探る展開が予想されます。衆議院選挙を受けて、国内政治が安定化する可能性が高まったことや国内の主要企業の業績が堅調なことは、株価の押し上げ要因です。ただし、最近の株価の上昇により株価の割高感が強まっており、高値警戒感から利益確定売りが強まる可能性もあります。来週は、16日に発表される国内のGDPや人工知能(AI)に関する動向が相場を動かす材料となりそうです。

◆長期金利 :一進一退

今週の長期金利は、衆院選の大勝により与党は参院が否決した法案でも衆院で再可決することが可能となり、財政拡張的な政策を推進しやすくなるとの見方が強まったことから、一時2.29%まで上昇しました。ただその後は、円高・ドル安進行で、インフレ圧力が和らぐとの見方などから、2.2%前後に低下する動きになりました。

来週は、一進一退の動きを想定します。高市首相が食料品の消費税減税をめぐり、赤字国債に依存しないと説明したこと、また財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保していくと明言したことから、財政懸念がやや後退しています。また、日銀の利上げ時期がやや後ずれするとの見方も、金利上昇を抑制しそうです。もっとも、2.2%割れの水準では利益確定売りが入ることも想定され、一段の低下は限定的とみられます。

◆Jリート :方向感を探る

今週のJリート市場は、自民党の圧勝で終わった衆院選の結果を受け、株式市場が大幅上昇する中、週前半は連れ高となりました。しかし、週後半には長期金利がやや低下する中で下落に転じ、東証REIT指数(配当なし)2,000ポイントを割り込んで引けました。今週末の分配金利回りは4.665%(東証上場REITの予想分配金利回り、QUICK算出)となりました。

来週は、長期金利の動向を確認しつつ、方向感を探る展開を想定しています。金融市場は高市政権が掲げる「責任ある積極財政」を注視しており、消費税減税など一段の財政悪化につながる政策が推し進められると長期金利が上昇し、Jリート市場の下押し圧力となりそうです。一方、値下がりした局面では下値を拾う買いなども期待されることから下値も限定的になると見込んでいます。

◆為替:下落一服か

今週のドル円は、高市首相の積極財政が日銀に早期利上げを促すとの観測に加え、日本の通貨当局による為替介入への警戒感も支えとなり、前週末の156円台後半から一時は152円を割り込む水準まで、大きく下落する動きになりました。また、中国当局が同国の金融機関に米国債保有の抑制を勧告しているとの報道が伝わったことも、ドル円を押し下げました。

来週は、下落一服になりそうです。高市首相の経済ブレーンの1人である本田元内閣官房参与が日銀の利上げをめぐり「3月など早期の実施はないだろう」と述べたことを受け、早期利上げは難しいとの見方が浮上してきています。また、海外勢による高市トレード(円安)の巻き戻しの動きに一巡感も出てきており、ドル円の下値を抑えそうです。

◆米国株 :AIをめぐる動きに注目

今週の米国株は、軟調な動きとなりました。AIが既存企業の業務を代替するとの懸念が意識され、売りが優勢となりました。

来週は、引き続きAIに関する動向が相場を動かす材料となりそうです。新興のAI関連企業のサービスの普及が既存の情報通信(IT)産業や、物流や不動産など幅広い業種の事業を脅かすとの見方が強まっています。先月末から相次いで新しいAIサービスが発表されていますが、来週も新しいサービスが発表されると、サービスの恩恵を受けそうな企業の株価は上昇する一方、サービスの普及が事業の逆風となることが見込まれる企業の株価は下落する可能性があります。当面の株式市場は、AIに関する動向を受けて、選別投資が強まる展開となりそうです。

来週の注目点

GDP統計(25/10-12月期/1次速報) 216日(月)発表

2025年7-9月期の実質国内総生産(GDP)成長率は前期比年率-2.3%と、6四半期ぶりにマイナス成長となりました。住宅投資のほか、トランプ関税の影響による輸出の減少などがマイナスに寄与しました。

10-12月期については、プラス成長に転じる見込みです。7-9月期に下振れした住宅投資の反動増や個人消費、設備投資などの内需が底堅く推移したことなどが押し上げ要因になると予想されます。

米個人所得・個人消費支出(12月)220日(金)発表

11月の米個人消費支出(PCE)は前月比0.5%の増加となりました。財の消費が回復したほか、ヘルスケアを中心にサービス分野の消費が堅調でした。

12月のPCEは前月比0.4%増程度、総合価格指数は前年比2.8%、食品とエネルギーを除いたコア価格指数は同2.9%程度の上昇が想定されます。米国の労働市場は減速しているものの、株式市場の回復による資産効果を背景とする高所得者層の消費が牽引し、個人消費は増加する見込みです。

 

図表、スケジュール入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/report_column/weekly/02/

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