ヒューマンウェブ<3224> 17 年3 月期の赤字拡大により、“継続企業の前提に関する注記”が付与

2017/06/02

「オイスターバー」の多店舗展開のパイオニア
17 年3 月期の赤字拡大により、“継続企業の前提に関する注記”が付与

業種:小売業
アナリスト:藤野敬太

◆会社概要
・ゼネラル・オイスター(以下、同社)は、オイスターバー業態の多店舗展開のパイオニアである。現在は主にオイスターバーを運営する店舗事業が収益源だが、種苗・養殖まで手がける牡蠣の6次産業化を目指している。

◆17年3月期決算
・17/3期決算は、売上高3,868百万円(前期比0.6%減)、営業損失461百万円(前期は342百万円の損失)となった。複数の大型案件で投資がかさむ局面において、主力の直営店舗事業が苦戦したことで、赤字が拡大した。17/3期の後半からは、不採算店舗の閉鎖や、浄化センターの統合などを実施している。
・17/3期も16/3期に引き続き、営業キャッシュ・フローが赤字となった。17/3期末の現金及び現金同等物残高は60百万円まで減少した。

◆18年3月期業績予想
・同社は18/3期業績について、合理的な予想値の算定を行うことが困難との判断から、期初段階では業績予想を開示していない。
・証券リサーチセンターでは、「継続企業の前提に関する注記」が付されたことを受け、18/3期以降の業績予想を無効として取り下げた。

◆今後の注目点
・利益の黒字回復が急がれる局面だが、そのためにも、直営店舗事業の立て直しが必要不可欠である。17年3月より直営店舗事業の月次売上高の動向が公表されるようになったが、短期的にはその動向が注目されよう。
・17年5月30日にアスラポート・ダイニング(3069東証JQS)からの運転資金借入を行うことが開示された。今後、財務基盤の安定化に向けて、更なる具体的な施策が打たれるかどうか、また、既に開発に着手している岩手・大槌でのヴィレッジ事業や、沖縄の陸上養殖事業の立ち上げの目途が立つかどうかも注目点となろう。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。