今週の注目レポート (9月28日)
【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
●トヨタ自動車(7203)【 2+→2+】
「日経が「トヨタ全店で全車販売」と報道(速報)」
27日、日本経済新聞が朝刊一面でトヨタ自動車が「全店で全車販売、脱・系列、車種も半減、カーシェアにも参入」と報道。主なポイントは(1)4つある販売系列で専売車を設け顧客層をすみ分けていたが全車種を2025年をめどに約5千の全店で売る。(2)国内向けに約60車種は売れ筋を中心に約半分に絞る。(3)トヨタ店など屋号は残すが、商品面では事実上の系列統合が進む。(4)系列ごとに車種をそろえる必要がなくなり開発費の削減につなげる。(5)新たな顧客層を獲得するため2019年春より国内でカーシェア事業に参入する。など。報道が示すビジネスモデル転換は妥当と見る、驚きなし。
予想ROE:10.4% PBR:1.2倍、来期予想PER:10.1倍、来期予想EPS成長率:6%
株価(9/28終値):7,095円 Fモデルによる理論株価:7,383円(9月27日by高田悟)
●ヨコオ(6800)【 新規→2+】
「19/3期は踊り場を迎えるが、20/3期以降は増益基調へ回帰を見込む」
自動運転、IoTの時代を迎え、車載通信機器を中心に各事業分野とも成長余地が大きいと見られるため新規でカバレッジを開始する。
(1)19/3期1Q決算公表時に計画を下方修正したが回路検査用コネクタセグメントでの主要顧客の一時的な生産調整が主因と見られ大きな懸念は不要と考える。(2)19/3期は回路検査用コネクタ悪化から一旦、踊り場を迎えるが20/3期以降は営業段階で増益基調に戻ると見る。(3)19/3期TIW予想PER12.6倍の株価は悪材料を織り込み割安感が強いと考える。などから投資評価は「2+」とする。
予想ROE:9.7% PBR:1.3倍、来期予想PER:10.9倍、来期予想EPS成長率:16%
株価(9/28終値):1,453 円 Fモデルによる理論株価:1,832円(9月28日by高田悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)〔http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。