今週の注目レポート (6月9日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

 

●太平洋工業(7250)【 1→ 1】
「プレス・樹脂製品拡販やTPMS製品伸長により販売物量が順調に増加」
17/3期は円高影響を強く受けた中でも販売物量の増加により過去最高の営業利益を確保したことが評価できる。また、18/3期は主要取引先トヨタ自動車(7203、以下トヨタ)世界生産が横這い見通しの中でも拡販により増収を想定し、成長費用が嵩むが、微増益とはいえ営業過去最高益更新を会社が見込んだことはポジティブ。
予想ROE:8.6% PBR:1.1倍、来期予想PER:11.2倍、来期予想EPS成長率:10%
株価(6/9終値):1439円 Fモデルによる理論株価:1742円(6月5日by高田悟)

●KYB(7242)【 2+→ 2+】
「利益成長は18/3期に一旦減速もAC事業、HC事業ともに数量見通しは堅調」
17/3期のIFRS基準の営業利益は前期比6.7倍の188億円となった。
IFRS基準ではセグメント利益の増、前期の独占禁止法関連損失の反動、持分法投資利益の増加などから大幅増益。一方、セグメント利益は前期比5.9%増の186億円となった。HC事業の大幅増益で主に円高影響によるAC事業減益を吸収した。18/3期は2事業ともに減益を計画、為替前提が保守的。
予想ROE:7.0% PBR:0.9倍、来期予想PER:9.7倍、来期予想EPS成長率:22%
株価(6/9終値):559円 Fモデルによる理論株価:663円(6月8日by高田悟)

 

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。

こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。