今週の注目レポート (6月3日)

2022/06/06

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

●ヨコオ(6800)【 2+→2+】
「23/3期は大幅営業増益を計画、回路検査用コネクタ好調が続く」
投資評価「2+」を維持。理由は、22/3期は外部環境悪化による中核の車載通信機器セグメント悪化から営業減益となった。しかし、半導体検査市場向け中心の回路検査用コネクタの大幅な伸長により売上高は過去最高、円安が追い風になったとはいえ、純利益が過去最高となり期末配当予想を増額修正したこと、23/3期は3セグメントの全てで増収増益を見込み営業過去最高益更新を同社が計画したこと、などがポジティブである。TIWでは大幅営業増益を見込む同社23/3期計画の達成は可能であると見るとことに加え、株価指標面にも割安感がある(23/3期TIW予想PER12.2倍、過去3カ年の実績PER平均は15.25倍)ことなどによる。
予想ROE:10.2% PBR:1.3倍、来期予想PER:10.8倍、来期予想EPS成長率:13%
株価(6/3終値):2,420円 Fモデルによる理論株価:3,201円(5月31日by高田悟)

●浜松ホトニクス(6965)【 2+→2+】
「好採算製品が好調で、高い収益性実現に貢献」
22/9期上期(10-3月)は売上・利益とも過去最高を更新し、営業利益率も28%と異例の高水準に達した。これは医用・バイオ機器や産業用機器の中でも採算性の良い製品が伸びたこと、稼働率の向上、費用の消化ペースが遅かったこと、部材調達難の影響が軽微に留まったことなどが背景にある。競争力のある製品群が好調で、良好な進捗といえよう。受注の鈍化の兆しも見られず、当面好調な業績は継続しそうだ。目先の業績懸念に乏しく、中期的な株価上昇を予想し、TIWでは「アウトパフォーム」の見通しを据え置く。
予想ROE:14.3% PBR:3.9倍、来期予想PER:27.3倍、来期予想EPS成長率:2%
株価(6/3終値):6,150円 Fモデルによる理論株価:3,682円(6月2日by服部隆生)

●クレスコ(4674)【 1→1】
「受注が順調に積み上がる、23/3期1Qは好スタートが期待される」
TIWでは投資評価「1」を維持する。その理由は、足下の業績が堅調(22/3期は大幅増収、2桁営業増益、過去最高益、同社期初計画を大きく上回り着地)、23/3期は高水準の受注残から1Q(4-6月)の好スタートが期待できる、増収増益、増配(1株当たり44円→46円)予想の23/3期の同社計画はポジティブだがTIWは計画上振れを予想、24/3期以降も堅調な業績展開をTIWでは見込むことなどによる。なお、目標株価は前回2,730円(過去最高値程度)としたが、TIWでは営業過去最高益更新基調を見込む中、最高値を上回る株価を目指す株価展開を想定し、今般3,000円へ引き上げる。
予想ROE:15.1% PBR:2.2倍、来期予想PER:12.7倍、来期予想EPS成長率:10%
株価(6/3終値):2,160円 Fモデルによる理論株価:2,645円(6月3日by高田悟)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)〔http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
TIWマガジン「投資の眼」   株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。

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