今週の注目レポート (11月12日)
【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
●ヤマハ発動機(7272)【 1→1】
「3Q累計は全事業が大幅増益、中間時点に続き通期営業利益計画を上方修正」
21/12期3Q累計は前年同期比28%増収、営業利益は同2.7倍の1,546億円となった。全事業で良好な事業環境が継続し大幅増収。増収効果、ミックス改善、販促費や製造経費抑制により大幅増収。営業利益率は11.3%と高収益性を維持した。22/12期もアウトドアレジャー・パーソナルモビリティ需要及び半導体需要好調持続による各事業での増収と合理化により、想定されるコストアップ影響(原材料高と人件費上昇等を想定)を吸収し、前期に続き営業過去最高益をTIWでは見込むことに加え、22/12期TIW予想PER8.5倍など株価指標面にも割安感が強いため、目標株価は前回の4,050円を維持、投資評価は「1」を継続。
予想ROE:17.9% PBR:1.3倍、来期予想PER:8.5倍、来期予想EPS成長率:-12%
株価(11/12終値):3,170円 Fモデルによる理論株価:5,918円(11月10日by高田悟)
●JCU(4975)【 2→2+】
「電子部品分野向けの好調が目立った」
22/3期2Q(4-9月)連結決算は大幅増収増益で着地。要因は、主力の薬品事業が電子部品分野、自動車分野向けともに好調であったからである。売上総利益率も21/3期2Qの63.0%から65.1%へ上昇した。これは、薬品売上の増加と為替の影響が大きい。また、決算発表に合わせて通期業績予想の上方修正が発表された。売上高は装置事業が予想を下回っており据え置かれたが、営業利益以下は10%程度上方修正された。投資評価を「2+」へ変更する。理由は、新規ライン獲得やビアフィル以外のエッチング等拡大など電子部品分野向けの好調が継続、自動車生産の持ち直しがみられる、ことによる業績の上振れを予想するからである。
予想ROE:19.8% PBR:4.2倍、来期予想PER:21.9倍、来期予想EPS成長率:4%
株価(11/12終値):4,895円 Fモデルによる理論株価:4,017円(11月11日by山方秀之)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)〔http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。