今週の注目レポート (8月13日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

●デンソー(6902)【 2+→2+】
「1QはADASや電動化関連を確り伸ばす、営業利益率はコロナ禍前の水準を上回る」
22/3期1Q(4-6月)は前年同期比77.3%増収、営業利益は同2,138億円増加の1,072億円となった。前年のコロナ影響の反動が大きいとはいえ、コロナ禍前の20/3期1Qの水準を売上収益と営業利益率が上回ったこと(営業利益率は5.2%→7.9%に上昇)が注目される。販売物量でパワトレインやカーエアコンなどの既存分野はまだ19/3期の水準に届かぬが、ADASや電動化関連など新分野が大幅に19/3期水準を上回っており1Q好決算に寄与した。引き続き、新分野牽引により堅調な業績展開が見込める中、上方修正後の計画に上振れ余地ありとみること、更には、自己株式取得発表もポジティブであり、投資評価は「2+」を維持する。
予想ROE:8.5% PBR:1.5倍、来期予想PER:15.6倍、来期予想EPS成長率:10%
株価(8/13終値):7,820円 Fモデルによる理論株価:7,657円(8月10日by高田悟)

●大阪ソーダ(4046)【 1→1】
「進捗率高く上方修正を期待」
22/3期1Qは減収増益で着地。但し、当期は収益認識会計基準を適用している為前期同様の基準では増収増益となる(前期同様の基準だと売上高は282億円となり前期比21.5%増となる)。1Qでは過去最高の利益である。投資評価「1」を維持し目標株価を6,100円とする(東証1部化学平均PER約21倍)。理由は、1)利益の源泉である機能化学品が堅調、2)更に基礎化学品の回復が継続している、3)上方修正の可能性が高い、一方4)株価評価(PER、PBRともに)が東証1部化学平均PER(20.75倍)、PBR(1.82倍)に比べ割安、である。
予想ROE:9.2% PBR:0.9倍、来期予想PER:9.1倍、来期予想EPS成長率:2%
株価(8/13終値):2,540円 Fモデルによる理論株価:4,974円(8月13日by山方秀之)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)〔http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。