今週の注目レポート (4月23日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

●バリュエンスホールディングス(9270)【 2+→2+】
「投資機会は成長に不可欠」
21/8期2Q(9-2月)は売上高237億円(前年同期比16.9%増)、営業利益0.6億円(同90.3%減)、経常利益0.3億円(同94.3%減) 、純損失1億円(同4億円減) 、と増収大幅減益で着地。まずは増収要因を確認する。自社オークションSBAのパートナー数が前期末から311社増(602社→913社)と好調でそれに伴い国内・海外ともに販売が増加した。また、小売や卸売も好調であった。減益要因は、主に販売管理費の増加である。「今期は集中的に先行投資を実施する年と位置付けている」との言葉どおり、広告宣伝費、人件費、システムと20/8期2Q比16億円増と38%増加させている。
予想ROE:20.9% PBR:6.1倍、来期予想PER:19.4倍、来期予想EPS成長率:31%
株価(4/23終値):2,771円 Fモデルによる理論株価:2,069円(4月20日by山方秀之)

●トランザクション(7818)【 2+→2+】
「21/8期(通期)は会社側は減益予想を据え置いたが、TIWは増益を見込む」
21/8期2Q累計決算(4月12日発表)は、売上高は前年同期比+6.8%、営業利益は同+42.0%と計画を上回って着地(3/31に上方修正を発表)。イベントの中止等からカスタムメイド雑貨は▲17.3%と減少したものの、オリジナル雑貨はエコバック、タンブラー・ボトル、マスク等の好調から+20.2%増加した。会社側は下期も新型コロナの影響が色濃く続くこと、国際情勢の緊迫化、中国からの生産移転先で人件費上昇などを理由に通期予想は据え置いたが、TIWでは21/8期は増益での着地を予想する。
予想ROE:17.9% PBR:3.4倍、来期予想PER:17.5倍、来期予想EPS成長率:10%
株価(4/23終値):1,196円 Fモデルによる理論株価:1,214円(4月23日by藤根靖昊)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)〔http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。