今週の注目レポート (1月29日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

●NOK(7240)【 2+→2+】
「シールが復調、電子部品も自動車及びスマホ向けともに順調に推移(速報)」
同社は27日、昨年10月21日に上方修正した21/3期計画を再度上方修正。売上高は5,302億円(前期比15.4%減)→5,902億円(同5.8%減)、営業利益は▲108億円の損失→110億円(同8.5%減)、純利益は▲242億円の損失→▲74億円の損失に修正。下期営業利益が黒字化し増益、営業利益率が5.9%へ改善の見通しとなった点がポジティブ。21/3期上期(4-9月)が業績の底となる公算が一段と強まり、22/3期はシール受注回復(コロナ禍からの回復を想定)と電子部品での体質改善進展(生産体制適正化等)によりV字回復との見方に変化がないため投資評価は「2+」を維持。
予想ROE:-1.7% PBR:0.5倍、来期予想PER:11.1倍、来期予想EPS成長率:na%
株価(1/29終値):1,361円 Fモデルによる理論株価:na円(1月28日by高田悟)


●イチネンホールディングス(9619)【 新規→1】

「過去17期連続で営業増益、コロナ禍の21/3期上期も営業段階で増益を確保」
21/3期上期(4-6月)はコロナ影響を受けつつも営業段階で増益を確保したこと、機械工具販売事業で過去最高益を更新したことがポジティブ。21/3期計画は中間決算公表前に上方修正となったがTIWでは現行計画の上振れを見込み、22/3期はコロナ影響の緩和と反動から増益を見込んでいる。堅実な実績を築き、堅調な業績展開が見込めるにも関わらず実績PBRは0.82倍と株価は割安に放置されているため今般投資評価「1」(Buy)でカバレッジをスタートする。目標株価は22/3期TIW予想EPSの9.6倍(過去3期の高値平均PERが9.6倍を用いる)の1,830円とする。
予想ROE:7.4% PBR:0.8倍、来期予想PER:6.6倍、来期予想EPS成長率:67%
株価(1/29終値):1,222円 Fモデルによる理論株価:1,943円(1月28日by高田悟)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)〔http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。