今週の注目レポート (8月7日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

●Sun Asterisk(4053)【 新規→1S】
「DX開発支援の中核企業、エンタープライズ顧客拡大から急成長期待」
企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)や新規事業開発を支援するSun Asteriskの新規カバーを開始する。DX市場は今後、企業の新規ビジネス向け予算の拡大から高成長が見込まれ、またエンタープライズ企業への顧客拡大による単価上昇などが見込まれる。人材の供給制約が殆どないことから高い成長の持続が可能と考える。投資評価「1S」(Speculative Buy)、目標株価は2,800円(時価総額1000億円)とする。
予想ROE:16.1% PBR:13.0倍、来期予想PER:54.6倍、来期予想EPS成長率:47%
株価(8/7終値): 1,896円 Fモデルによる理論株価:483円(8月3日by藤根靖昊)

●ステップ(9795)【 1→1】
「夏期講習が昨年並規模で実施はポジティブ」
3Q決算で同社の「外部環境変化への対応力の高さ」と「ブランドの強さ」をみた。また、神奈川県に特化しているため夏休みの対応が広域に展開している塾と異なり統一的に対応できる利点もみせた(自治体により夏休みの対応が異なるため、広域の塾では統一した対応が難しい)。その為、TIW業績予想は上方修正した。但し、今期業績はイレギュラーであるため来期、再来期の利益成長を評価した。10%超の利益成長が見込めるためPER15倍での評価は妥当と考え、投資評価「1」と目標株価2,000円を維持する。
予想ROE:6.4% PBR:1.2倍、来期予想PER:10.8倍、来期予想EPS成長率:74%
株価(8/7終値):1,478円 Fモデルによる理論株価:1,977円(8月6日by山方秀之)

●トヨタ自動車(7203)【 2+→2+】
「1Qは販売台数半減の中でも黒字を確保、評価できる決算となった」
投資評価は「2+」を維持する。理由は(1)1Qは販売台数半減の中でも黒字を確保し、同業に比べ底堅い業績を残したことが従来から体質改善が進んだ証左として評価できる(リーマンショック時には大幅台数減で赤字)、(2)中国販売の堅調や足元の生産・販売か着実に上向きつつあることが確認できたことポジティブ、(3)計画には上振れ余地があるとみる、(4)新型コロナ後は同業との競争力、収益力の差が一段と拡がるとみることなどによる。
予想ROE:4.2% PBR:1.1倍、来期予想PER:11.1倍、来期予想EPS成長率:123%
株価(8/7終値): 6,878円 Fモデルによる理論株価:6,628円(8月7日by高田悟)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)〔http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。