今週の注目レポート (2月7日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

●ステップ(9795)【 1→1】
「全ての部門で拡大が進む」
1Qは増収増益で、高校受験の小中学生部門だけでなく高校生部門、学童のSTEPキッズともに順調であった。利益進捗率は既に1/3を達成しており例年よりも高い業績進捗を示している。また、メインである高校受験は横浜北部・川崎エリアへの進出、STEPキッズの黒字化及びネットワーク化、大学受験部門の生徒数増、と量的拡大が今後期待できるなか、PERは13倍台と低く、東証一部平均の16倍弱もなく割安感が強いとTIWはみている。東証1部平均PER以上の評価はすべきであり投資評価「1」は変更せず目標株価を2,000円以上とする。
予想ROE:9.5% PBR:1.3倍、来期予想PER:11.7倍、来期予想EPS成長率:15%
株価(2/7終値):1,699円 Fモデルによる理論株価:2,357円(2月3日by山方秀之)

●テンポイノベーション(3484)【 1→1】
「20/3期3Qは不動産売却益計上から営業2割増益に回帰。7.0→9.0円への増配も発表」
20/3期3Q累計決算(2/3発表)は、前年同期比で売上高+22.9%、営業利益+20.6%。3Q(10-12月)の3ヵ月では、前年同期比で売上高+26.4%、営業利益+41.3%。不動産売却益計上の貢献もあったが、転貸借物件を着実に積み上げること(前3Q末1,395件→1,634件:+17.1%)によって、人員増等による販売管理費の増加を吸収した。20/3期の予想配当を7.0円→9.0円に増額。投資評価「1」(Buy)、目標株価1,500円(分割修正前3,000円)を継続する。
予想ROE:24.5% PBR:6.6倍、来期予想PER:24.7倍、来期予想EPS成長率:16%
株価(2/7終値):922円 Fモデルによる理論株価:723円(2月6日by藤根靖昊)

●トヨタ自動車(7203)【 2+→2+】
「厳しい環境下で業績は堅調、計画を上方修正、20/3期は営業増益見通しに転じる」
6日、20/3期3Q累計(4-12月)決算を発表。同社が属する業界は世界的に需要が伸び悩みCASE対応等で成長費用が嵩む厳しい事業環境下にある。しかし、同社の3Q累計決算は営業段階で確り増益となり、3Q(10-12月)も台数が伸び悩む中で実質(為替・スワップ等の影響を除く)で営業増益となったことが評価できる。地域ごとでのタイムリーな新型車の投入や価格改訂、効率的なインセンティブの活用やコントロール等により台数が大きく伸びずとも主要北米を中心に確り収益力の向上が図れていることが業績堅調の背景として指摘できよう。
予想ROE:11.0% PBR:1.3倍、来期予想PER:10.7倍、来期予想EPS成長率:3%
株価(2/7終値):7,862  円 Fモデルによる理論株価:9,165円(2月7日by高田悟)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)〔http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。