日経平均上下するも方向感なく横ばいに推移中…週明けどうなる?~2023年12月8日版~

2023/12/08

 

なかなか日本株が動きません。今週は先週と違い、1~2%の変動はあったものの、引き続き方向感なく上下に変動しています。

膠着状態からは抜けたもののボックス圏での推移を象徴するかのように、これから株価がどちらの方向へ向かおうとしているのか全くつかめない状況が続いています。

特に直近は比較的連動性の高いNYダウとの連動も乏しく、NYダウが上昇しても日本株は下落し、NYダウが上昇しても日本株は下落するなど、難しい状況です。

これがボックス圏特有の動きと言えばそうなりますが、そうは言っても直近のこの状況や予測が難しく多くの個人投資家にとって何とも言えない状況が続いているでしょう。

依然としてボックス圏を推移する日本株ですが、いよいよ今年の残りすくなくなってきたこの時期に、どのように推移するのでしょうか。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2023/11/24~2023/12/7の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週と同様、日経平均株価と株式市場全体が、”あまり連動していない週”でした。

また、全体としては空売り指数の水準が先週よりも下がったことで、さらに無風状態に近い状況になりました。これにより、さらにトレンドがリセットされたことが分かります。

12/6に天井指数が上昇したので、トレンドが発生したように見えますが、それ以外を見ると全体的に先週よりもトレンドの発生が落ち着きました。

つまり、この落ち着きにより更にトレンドがなくなったので、ちょっとした材料などがあると先週よりは株価が過敏に反応し、今週のような1~2%の株価変動があったと考えられます。

さらに詳細を見ると、週初めの12/4は全体的に低水準ではありますが、天井指数が最も高い水準を示しました。それに対し、日経平均株価は下落しました。

12//5は各指数が横並び状態になり、ほぼ無風状態になりました。ただし、ここで特筆したいのが押し目買い指数の動きです。

押し目買い指数は通常2桁になることがほとんどありません。しかし、この日は2桁に到達しました。これは押し目買いの動きをする可能性が高まっていることを示します。

これにより12/6はその通りの動きになり突発的に日経平均株価も天井指数も上昇しました。ですが、これはあくまでも押し目買いの動きをした結果なので、本格的な上昇とは言えませんでした。

それを表すように、12/7は再び日経平均株価が下落し、指数も全体的に落ち着き再び無風状態に近づきました。

しかしながら、ここで再び注目したいのが押し目買い指数の水準です。同日に再び2桁に到達しました。

12/8前場時点では日経平均株価が下落していますが、前日の押し目買い指数の状況を見る限り、12/8に再上昇する可能性があります。

もしくは、12/8の日経平均株価は下落するも、株式市場全体として先日のように突発的に上昇する可能性があります。

または、両者とも12/8は下落したまま押し目買い指数が2桁を維持し、週明けに上昇することも考えられます。

このように、今週の株式市場はとても小さなポイントではありますが、押し目買い指数がカギを握っていたとも言えるでしょう。

また、先週は日経平均株価の膠着状態が示す通り、株式市場全体もほぼ動かない状態が続きましたが、今週から再び動き出す可能性が出てきています。

株トレンド指数を見る限り、株式市場全体としては突発的な上昇傾向はあったものの、無風状態に近い状況です。

それにして、日経平均株価は先週よりも動きだし、直近の中では比較的上下の変動率が高まり1~2%の変動を維持しています。

これに加えて天井指数の突発的な上昇などがありましたので、これから株式市場が動き出す準備をしているようにも見受けられます。

ただし、ここから上下のどちらに動き出すかはわかりません。日経平均株価を基準に見ると、高値圏を推移していますが、依然としてボックス圏内を上下していますので、方向感はまだつかめないでしょう。

より現状を詳しく見ることを目的に直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。

日経平均株価を基準に見ると、今週は上下の変動があったものの、引き続き高値圏を推移していることが分かります。また依然としてボックス圏内を推移していることが分かります。

次に、株トレンド指数を見ると、12/6の突発的な天井指数の上昇を除き、先週よりも無風状態になっていることが分かります。

しかし、その裏で押し目買い指数が2桁に入るなど、無風状態でありながらも、株価を動かそうとしている状況であることが見受けられます。

このように、期間を大きくして見ても、上下はしているものの依然として高値圏を膠着状態に近いボックス圏で推移していることが分かります。

こうなると、ここから想定されるのは「ボックス圏の上値付近を継続的に推移」もしくは「ボックス圏の中心に向かって下落」の2つのシナリオでしょう。

直近の動向を見る限り、ボックス圏を上抜けするような勢いが今の株式市場には見られません。

もし可能性があるとすれば、押し目買い指数が2桁に入っていますので、それが好影響をもたらす場合だと考えられます。

しかしながら、やはり全体として「上値が重たい状態」には変わりありません。場中に日経平均株価が年初来高値を更新することは想定されますが、終値ベースではまだ難しいでしょう。

とはいえ、これはあくまでも今週の状況をふまえた話です。もし、押し目買いの好影響が週明けに出ることになると、また展開が変わる可能性が出てきます。

その際は、今週のような突発的な上昇はあるものの、基本的には来週中に株トレンド指数に動きが発生し、再来週にさらに動き出すようなイメージになるでしょう。

いずれにしても、今は「上値が重たいボックス圏内を推移」ということを念頭に置きながら、上下のどちらに進むか分からないことを全体に動向を見ていくと良いでしょう。

補足として株式市場の需給バランスも見ておきましょう。最新の 「投資主体別売買動向」を見る限り、需給バランスは、以下の通りでした。

  • 外国人投資家:買い → 売りに転換
  • 個人投資家:小さく売り(ほぼ中立) → 小さく買い(ほぼ中立)に転換
  • 日本の機関投資家:買いを維持

最新週のデータを見る限り、全体として買い、売り、ほぼ中立と三者三様です。タイムラグのあるデータですが、ここからも直近の株式市場が横ばい状態であることが読み取れます。

このような状態ですので、この三者がここから買いか売りのどちらかに偏ってくるかが、次の展開のカギになるでしょう。

万が一、外国人投資家が年末の休暇に向けて手仕舞いをし始めることがあると、ここからボックス圏の下値に向かって下落することになるでしょう。

反対に、他の2者が現状維持で、外国人投資家が買いに転換すると上値が重たい状態が変わり、年末に終値ベースで日経平均株価が年初来高値更新ということもあるかもしれません。

または、このまま状態が入れ替わるだけで三者三様の動きをしていると、小さなボックス圏をほぼ横ばいで変動する可能性もあります。

株トレンド指数と日経平均株価でも次の展開を予測することもできますが、そのベースにある株式市場の需給バランスも見ておくと、より次の展開を予測しやすくなるでしょう。

また、この需給バランスからも分かる通り、ここからどう動くのか全く予測がつかない状態になっているのが現状です。

そのような状態ですので、ここは無理に方向感を予測することなく、もう少々動きが出るまでじっくりと様子見するのが良いでしょう。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2023/12/7(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました(日経平均株価のみ12/8前場時点の状況を含みます)。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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