日経平均28,000円回復も、下落前水準には届かず…週明けどうなる?~2023年3月31日版~
ようやく日経平均株価が3/31時点で28,000円を回復しました。しかし、まだすっきりとした上昇がないうえ、方向感が乏しい展開が続いています。
今週は何とか尻上がりに日経平均株価が上昇し、やや上方向に方向感が出てきているように見えますが、先週も加味すると、横ばいに近い状態が続いています。
また、日経平均株価が3/31時点で28,000円を回復とはいえ、下落前水準の3/9につけた28,623円には、まだ少々遠いところです。
このように28,000円を回復したとはいえ、すっきりしない展開と、方向感の乏しい展開を見て、ここからどうなるのか、不安な人はいるでしょうか。
反対に、この状況は上昇前の一時的な停滞と見て、ここからの上昇を期待している人はいるでしょうか?
そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。
今週の株式市場動向
こちらをご覧ください。こちらは2023/3/16~2023/3/30の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。
- 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
- 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
- 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
- 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
- OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
- RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数
※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください
これらの指数をふまえると、今週の株式市場は、日経平均株価と株式市場全体が”あまり連動していない週”でした。
もしくは、株式市場全体も、日経平均株価が方向感が乏しく”連動が難しい週”だったとも考えられるでしょう。
具体的に見ると、週の前半は日経平均株価も株式市場全体も、ほぼ横ばい状態でした。株トレンド指数の発生状況を見ると一目瞭然ですが、全体の発生が乏しい状況です。
それに対して、中盤から後半はやや上昇方向に方向感が出ていました。3/29は日経平均株価も株式市場も上昇していることが分かります。
ですが、3/30は株式市場全体を牽引するようなトレンドではないものの、株トレンド指数を見る限り、全体の中では上昇が優位でした。
そして、日経平均株価は小幅に下落しましたので、ここだけやや連動性がないと読み取れます。
これらをふまえると、日経平均株価と株式市場の両方の方向感が乏しいこともあり、あまり連動しないというよりも連動が難しいと考えるのが妥当でしょう。
このような状況が今週の状況でした。通常であれば、日経平均株価を基準に相場分析する人と、株トレンド指数を基準に分析する人では何らかの差異があるところでしょう。
しかし、このような状況でしたので、今週に限っては何を基準に相場分析する投資家も「方向感が乏しく難しい」という判断だったのではないでしょうか。
ただし、強いて言うと、他の場面でも見られますが、このように日経平均株価の方向感が乏しいとき、日経平均株価だけを見ていると「なぜ、このような動きになるのか」を読み取るのが難しいでしょう。
それに対して、株トレンド指数を基準に相場分析する私たちは、「株トレンド指数の発生が乏しいので、株価が動きにくい」という予測をすることができます。
よって、なぜ、こうなるのか分からない状態と、理由がわかった状態で今週の株式市場を見る人で、精神的な部分で差異があったとも考えられます。
では、現状を詳しく理解するために、直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。
今週の株式市場は、日経平均株価を基準に見ると、直近の高値である3/9の水準に少しずつ近づいていると読み取れます。
しかし、ほぼ横ばいの中で、少しずつ上昇している状態ですので、完全に回復方向に向かって動いているとは考えにくいでしょう。ここからも方向感が乏しいことが分かります。
株トレンド指数を基準に見ると、こちらも同様に先週に引き続き方向感が乏しい展開になっていることが読み取れます。
今週後半は突発的に、やや上昇が強まったものの、株式市場全体を牽引するような発生状況にはなっていません。
これからか、やはり3/9をピークにして強制ストップを受けた上昇トレンドは、いったんリセットされたと判断できるでしょう。
なお、ここからポイントとなるのは、ボックス圏の水準です。日本株市場は長期のボックス圏に入っていますが、その中で小さなボックス圏に入っています。
強制ストップ後の小さなボックス圏は何とか上抜けしそうな状況に見れます。ただし、日経平均株価が28,000円を週明けに維持できない場合は、この週末の水準がボックス圏の上値になり、また下落する可能性があります。
直近の株トレンド指数を見る限り、天井指数の次に押し目買い指数が目立っています。それをふまえると、このまま直近のボックス圏を上抜けすると思われますが、楽観視できる流れではありません。
このような何とも難しい状況のまま週明けに入りますので、週明けは日経平均株価が28,000円を維持できるかがポイントになるでしょう。
※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。
※2.本記事は2023/3/30(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました(日経平均株価のみ3/31時点の状況も入っています)。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。
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この記事を書いている人
高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック。
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