日本株失速し再び日経平均28,000円割れ…週明けどうなる?~2022年12月2日版~
日経平均株価が再び28,000円を割りました。先週までは、28,000円台を維持していたこともあり、この下落を不安に思っている人はいますか?
それとも、全く反対に「これは一時的な下落で、ここから再上昇する」と期待している人はいますか?
先週までの日経平均株価は、これから上昇の気配と期待がありましたが、今週は小幅に続落し、そのまま失速し28,000円割れで今週を終えました。
では、先週までの上昇への勢いは、そのまま失速しなくなってしまったのでしょうか。それとも、まだ上昇の勢いは完全に失速せず、再上昇の可能性があるのでしょうか。
そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。
今週の株式市場動向
こちらをご覧ください。こちらは11/17~12/1の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。
- 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
- 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
- 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
- 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
- OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
- RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数
※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください
これらの指数をふまえると、今週の株式市場は、先週とは違って、日経平均株価と株式市場全体が”あまり連動していない”状態でした。
詳しく見ると、週の前半は日経平均株価が続落はしているものの、株トレンド指数は、ほとんど発生せず、無風状態に近い状態でした。
そのような中で厳密に見ると、11/28は、無風状態の中でも上昇傾向を示す天井指数が最も大きかったので、日経平均株価と株式市場全体が、それぞれ反対方向に動いていたと読み取れます。
11/29、11/30も日経平均株価は続落しいるものの、株トレンド指数の中では、天井指数や押し目買い指数が、無風状態の中では目立っていました。
それをふまえると、今週は無風状態に近い中で、株式市場がどちらの方向に動こうとしているか捉えるのが、日経平均株価では難しかったと考えられるでしょう。
反対に、株トレンド指数で相場分析している私たちは、その発生状況から無風状態に近いと判断できるので、日経平均株価の上下にとらわれることなく、分析することができたでしょう。
この点は、ちょっとした違いではありますが、今週のように上昇の勢いがなくなったように見えるときは、案外大きな違いになるものです。
なぜなら、日経平均株価を基準に相場分析しても、なかなか”なぜ、今のような動きになっているか”の理由を考えることが難しいからです。
一方、私たちのように株トレンド指数で相場分析していると、各指数の発生状況をもとに”なぜ、日経平均株価が今のような動きになっているか”の理由を考えることが、比較的容易にできます。
今週であれば、先週の上昇の勢いが、いったん週はじめの11/28で落ち着いていることが、株トレンド指数から明確に読み取れます。
また、それと同時に各指数の発生がとても小さくなったので、株式市場全体にトレンドが発生していない状況だと読み取れます。
つまり、トレンドが発生していないということは、株価が動きにくいことを指しますので、日経平均株価も動きにくいだろうと、ある程度精度の高い予測ができます。
実際に、今週の日経平均株価は上下とも1%未満の変動にとどまり、それほど動いていません。
こういった判断を明確にできるかどうかが、週明け以降の投資判断に、ボディーブローのように効いてくるでしょう。
では、現状を詳しく理解するために直近2ヶ月の状況を見ると、今週の株式市場は、日経平均株価を基準に見ると、まだ完全に下落せず、まだ直近の水準を保っているように見えます。
一方、株トレンド指数を見ると、上昇傾向を示す天井指数が、全体的に目立っていることが分かります。
今週は、それほど大きな変動はなく無風状態に近いものの、このように期間を広げて見ると、まだ天井指数が目立っていることが分かります。
また、やや珍しいのが、今週はこの2ヶ月間の中で押し目買い指数が目立っていることです。他の週でも同水準はありましたが、単独で目立っているのは珍しいでしょう。
そのようなことをふまえると、今週は上昇の勢いが、このまま続くか、それとも失速するかの調整局面だと考えられます。
先週の段階で、ダマシの可能性もお伝えしましたが、まだ完全にダマシであるかは判断が難しいでしょう。引き続き、週明けの株トレンド指数の動向に注目が必要です。
なお、依然として長期のボックス圏を抜け出せてはいません。それもふまえると、このまま失速することも十分に考えられます。
よって、ここは先週のようにポジティブに上昇への期待をしながらダマシの可能性を考えるのではなく、先週よりはネガティブ方向で見ながら、ここから再上昇か、ダマシになるかと見ていくのが良いでしょう。
このように、過去にも何度かボックス圏の上値を抜けようと動き出すものの、その手前で失速することが続いています。
今回もそれに該当するかは、まだ分かりませんが、上昇の勢いが完全に失速したわけではないと、上記のグラフから読み取れます。
先週よりもネガティブなスタンスにはなりますが、引き続き株トレンド指数の動向を見ながら、ここで完全に失速するか、再上昇するかを見ていくと良いでしょう。
※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。
※2.本記事は2022/12/1(木)の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。
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この記事を書いている人
高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック。
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