日本株続伸するも上値重たく停滞中…週明け上昇の可能性は?~2022年10月28日版~
日経平均株価が続伸し27,000円台に回復したものの28,000円台への回復に届かず、この先の株価が気になる人はいますか?
先週は小幅に上下を繰り返したのに対して、今週は週の前半に日経平均株価が続伸しました。その後、下落する場面も見られますが、先週よりもやや高い位置を推移しています。
ただし、依然として全体的に方向感がなく、小さなボックス圏を推移していることもあり、何とも言えない展開が続いています。
先週につづき、なかなか次の展開が起きず、じれったい日々が続いていますので、このスッキリしない展開に、精神的に負荷が掛かっている人もいるかもしれません。
そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。
今週の株式市場動向
こちらをご覧ください。こちらは10/14~10/27の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。
- 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
- 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
- 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
- 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
- OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
- RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数
※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください
これらの指数をふまえると、今週の株式市場は、先週と同様に日経平均株価と株式市場が”ほぼ連動ている”週でした。
詳細を見ると、ここも先週と同じように、週の前半は日経平均株価と株式市場全体が連動していました。しかし、後半に入る10/27だけ、やや連動性を欠いていました。
ただし、日経平均株価は小幅下落でしたので、日経平均株価と株式市場全体が、お互いに反対方向に向いていたわけではなく、やや連動性を欠いた程度の違いでした。
具体的には、日経平均株価は、小幅上昇しましたが、株式市場全体は、やや上昇し過ぎていると捉えることができました。そういった意味では、日経平均株価も同じ反応を見せたとも読み取れます。
よって、今週の株式市場は、私たちのように株トレンド指数を基準に相場分析している人と、私たち以外の彼らのように日経平均株価を基準に相場分析している人では、それほ差異がなかったと考えられます。
そのようなこともあり、今週の株式市場は、特段何もないと言えば、何もない週だったと読み取れます。
しかしながら、1点だけ先週に続き、私たちのように株トレンド指数を使って相場分析する人と、彼らのように日経平均株価を使って相場分析する彼らでは、大きな差異がありました。
それが、現状のボックス圏の捉え方の違いです。
株トレンド指数を見ると、今週も先週と同じように、ほぼ株トレンド指数が発生していない、無風状態に近い状態でした。
その中で、多少トレンドが発生し、週の前半は小幅上昇が続き、後半は上がり過ぎた株価が多少調整に入り、小幅に下落していると読み取れます。
そのようなこともあり、株トレンド指数で現状を把握している私たちにとっては、少なくとも今週の上昇は難しいと判断できたでしょう。
ですが、日経平均株価で漠然と相場分析している彼らは、私たちのように無風状態であることを捉えるのが難しいでしょう。
もちろん、小幅変動を繰り返していることや、出来高などを見れば分からないこともありませんが、そこから無風状態を推測するのは案外難しいものです。
それに対して、私たちは、株トレンド指数を使って、上昇方向へのトレンドの発生状況や、下落方向へのトレンドの発生状況、上がり過ぎの状況などを、細かく把握することができています。
それに加えて、トレンドの大きさも把握することができているので、明確に「無風状態に近い」と判断することができるでしょう。
たったそれだけの違いと言えば、それまでかもしれませんが、現在はとても長い期間ボックス圏を推移していることもあり、さすがに我慢の限界という人も多いのではないでしょうか。
株価を動かしそうな材料も目立ったものがないのも背景とありますので、人によってはイライラが蓄積させてしまっているでしょう。
しかし、それはあくまでも株式市場の内容を、漠然と捉えているから起きる精神的な負担であり、できるだけ厳密に捉えることができれば「今週も動きにくい」などと、明確な判断ができるでしょう。
結果的にそれが、売買のタイミングの見極めにつながります。漠然と捉えていると、本来であれば売買しないほうが良いタイミングでも、ポジションを持ちたい一心で無理に仕掛けるなどをしてしまうでしょう。
ですが、株トレンド指数のようなもので、できるだけ厳密に捉えていると「今は、売買に向かない相場状況」だと明確に判断できるので、わざわざ難しい局面で利益を狙おうとしないでしょう。
最終的に、この違いが、ムダな損失を作るかの差になり、あなたの利益の積み上げ方を変えてしまうでしょう。
だから、ちょっとした違いではあるのですが、現状の捉え方で今後差異が出てしまうのが、今のような相場状況だと考えられます。
では、現状を詳しく理解するために、直近2ヶ月の状況を見ると、今週の株式市場も、日経平均株価を基準に見ると、先週からやや上昇してきていると読み取れます。
また、先週よりもやや高い位置で日経平均株価が推移してきています。
ただし、依然として調子の良かった8月の水準に戻ることなく、まだ回復の過程にいるようにも見受けられます。
株トレンド指数を見ると、先週よりは天井指数が発生はしていないものの、天井指数が株式市場を牽引していることが読み取れます。
ただし、牽引と言っても無風状態に近い中での牽引ですので、株式市場全体にトレンドを発生させるような状況ではないことも読み取れます。
何とも判断が難しいタイミングではありますが、少なくとも9月の下落が目立ったときのような状況は脱し、株式市場全体が、少しずつ上方向に推移しようとし始めていると考えられます。
先週に続き、もし、週明けも天井指数が安定的に発生するか、水準が上がってくると、今週よりも一段高い位置でのボックス圏に入るでしょう。
そういった意味では、ここも先週に続き週明けにそこまでの動きが見られるかが、今後のポイントになってくるかもしません。
このまま上昇を継続し、日経平均株価28,000円が射程圏のボックス圏、もしくは28,000円前後のボックス圏に入るか、失速して先週の水準に戻るかは、週明けの動き次第でしょう。
依然として、長期的なボックス圏を推移していますので、ここから急上昇は考えにくいですが、日経平均株価28,000円台を見込んだ小幅上昇が続くかが、週明けに注目したいところでしょう。
※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。
※2.本記事は2022/10/27(木)の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。
この記事の「株トレンド指数」を使うことで、相場の天井付近や底値付近を、できるだけ具体的に知ることができます。もし、あなたも実際に有効な「売買のタイミング」を習得したいなら、この記事で使用している『株トレンド指数(無料版)』を今すぐ手に入れてください。
この記事で使用している【株トレンド指数(無料版)】を受取るにはこちらをクリック
【無料】で『株トレンド指数(無料版)』を受け取るには、今すぐこちらをクリックしてください。
この記事を書いている人
高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック。
【高橋佑輔の関連記事】