再び日経平均27,000円割回復…週明けも上昇の可能性は?~2022年6月3日版~

2022/06/03

 

日経平均株価が、再び27,000円を回復し、直近の中では比較的大きく上昇しているので、週明けの上昇を期待している人はいますか?

反対に、「まだボックス圏を抜けていないから、週明けは反落する」と、週明けの株式市場を厳しめに見ている人はいますか?

これまで軟調に推移してきた日本株市場ですが、直近の中では日経平均株価が比較的右肩上がりで上昇したの今週でした。

ここから日本株は、どうなるでしょうか?そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは5/19~6/1の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は、日経平均株価と市場全体の動きに、やや乖離がある週でした。

ただし、日経平均株価の上昇の体感よりも、株式市場全体は上昇しているという乖離内容なので、リスクのある乖離ではなかったと考えられます。

ただし、やや気になるのは、次のことです。

  • 5/30:日経平均株価の上昇ほど、市場全体は上昇せず
  • 5/31:日経平均株価は小幅下落だが、全指数の中ではもっとも天井指数が大きい
  • 6/1:日経平均株価は小幅上昇だが、市場全体は直近の中では大きな上昇

あくまでも3日間の動向ではありますが、この3日間を見る限り、日本株市場全体の上昇に対して、日経平均株価が反比例する大きさで動いています。

もちろん、これは買いから入る投資やトレードを中心にしている投資家にとっては、まだ気にするような動きではないでしょう。

しかし、日経平均株価を基準にする彼らのような投資家たちは「市場全体は大きく上昇しているのに、上昇していると知らない」ということが起きる可能性があります。

それを考慮すると、株トレンド指数を基準にトレンドをできるだけ精度高く捉える私たちは、もしここから更に上昇するようなことがあれば、いち早くトレンドに乗ることができるでしょう。

反対に、日経平均株価を基準にする彼らは、場合によっては、上昇トレンドが終わるときに、上昇トレンドだと分かり、その流れに乗れない可能性もあるでしょう。

そういった意味では、今週の日経平均株価と市場全体の動きの乖離は、気にするようなことではないとはいえ、後々影響するところかもしれません。

ちなみに、直近2ヶ月の状況を見ると、今週の株式市場は上昇傾向にあるもの、まだボックス圏を推移していることが分かります。

この期間で見ると、ようやく4月の水準に日経平均株価が到達した程度です。次は、3月の水準に回復するか、それともここで失速し、再びボックス圏を推移するかの分岐点とも考えられます。

なお、今週の中で、注目したいのは、天井指数の動きです。天井指数が6/1に3月下旬以来の「40以上」に到達しました。また、厳密に言うと同水準まで上昇したのは、2月以来でもあります。

それを考慮すると、ここを天井に株式市場全体の上昇が終わる可能性もありますが、もし天井指数がこの水準を維持することになると、再上昇する可能性もあります。

ただし、ダマシという言葉がある通り、上昇する確率は大よそ40%と、50%を下回っていますので、安易に上昇を期待するのは危険でしょう。

2月上昇時も、天井指数が同水準に到達後、ここをピークに失速し、上昇が一時的なもので終わっています。

よって、これから上昇するかは、週明けも株トレンド指数を日々見ていく必要があるでしょう。

なお、上昇への期待もありますが、まだボックス圏を抜けたとは判断できません。そのような背景がありますので、再びボックス圏に入り下落する可能性があることや、ここから抜ける可能性があることを把握しておきましょう。

ボックス圏は、一時的に方向感が出るものの、すぐに違った方向に動くことも多々あります。

あくまでも、そういった状況は脱していないことを前提に、これから上昇する可能性があるか、各指数を見ていくのが良いでしょう。

 

週明けのポイント


上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数「OVER指数」と、大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数「RISK指数」をふまえると、このようなポイントが読み取れました。

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

【上昇の可能性は?】
OVER指数の直近の動向を見る限り、週明け反発の可能性は、先週に続き五分五分と読み取れる。

2月上旬以来の水準に達したこともあり、このまま上昇を期待したいが、通常は30程度に到達すると、上昇が収束するので、週明けにどのような動きを見せるかで、今後の上昇の状況が予測できるであろう。

もし、このまま6/1の「35」をピークに週明けも30以上の水準に達しない場合は、短期的な上昇は収束したと考えるのが妥当だろう。反対に、週明けも30以上の水準が続く場合は、そのまま大きく上昇する傾向がある。

そういった意味では、週明けの動き次第で、更に大きな上昇があるか、このまま収束するかが分かるだろう。

引き続きボックス圏を推移していることを考慮すると、後者の可能性が高いが、上抜けへの動きの可能性もあるので、冷静にOVER指数の動きを監視する必要があるだろう。

(※引き続き、OVER指数の監視が必須)

 

【下落の可能性は?】
RISK指数の直近の動向を見る限り、先週に続き、頭の片隅にリスクを考える水準からは脱したと考えられる。

ただし、こちらも先週に続き、完全に安心できる水準までRISK指数が到達していない。あくまでも慎重に見た場合であるが、決して楽観視することなく、ボックス圏なので、再び下落するときも想定しておくのが良いだろう。

今週の日経平均株価の動きを見ると、上昇しているので、下落リスクはないように見えるが、市場全体には、そのリスクがはらんでいる。

よって、常にリスクに追われるような状態は脱したものの、完全にリスクを考えずに、積極的に攻められる状況でもないことは考慮しておいたほうが良いだろう。

ここから上昇の期待はあるものの、ここで上昇が収束すれば、ボックス圏特有の動きで、再び下落方向に動く可能性もある。

決して楽観視することなく、リスク面を考慮しながら、OVER指数の動向と合わせて市場を見ていくのが良いだろう。

(※引き続き、RISK指数の監視が必須)

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2022/6/1時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

 

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) 高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

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