国内株、過熱もまだ割安

2018/09/21

▣ 日経平均株価は2万3,000円を上抜け

トルコ中銀が大幅な利上げに踏み切り、新興国不安が後退したこと、米国が中国に対する2,000億ドルの制裁関税第3弾を発表したものの、税率の上乗せが10%にとどまり、米中貿易摩擦への過度な警戒が和らいだこと、また自民党総裁選での安倍首相3選への期待などから買いが広がり、日経平均株価は壁であった2万3,000円を上抜け、19日には一時2万3,800円台まで急伸しました(図表1)。若干押し戻された後、21日には2万4,000円に迫るなど投資家のリスク選好が強まっていますが、やや過熱感への警戒もくすぶりつつあります。

内外の株価の比較では、20日に過去最高値を更新したS&P500の予想株価収益率(PER)が18.57倍、NYダウが17.31倍に対し、日経平均株価の予想PERは13.65倍と低く、国内株の割安感も買い材料になっている模様です(図表2、3)。

▣ PERからはまだ割安

PERは「PER=株価÷1株当たり利益(EPS)」で求められ、株価が1株当たり利益の何倍になっているかを示す指標です(予想PERは今期の予想EPSから算出)。過去の水準と比較して、割高・割安の判断(PERが低ければ株価は割安、高ければ割高)などに使われます。式を変形すると、「株価=PER×EPS」ですから、PERが上昇する、あるいはEPSが増加すれば株価が上昇することになります。

多くの企業の今期の想定為替レートは、ドル円が105円程度と保守的な計画となっています。足元のドル円は112円後半まで上昇してきており、企業業績の上振れへの期待も株価を押し上げそうです。

ドル円については、米中貿易摩擦や新興国市場への不安から、投資家のリスク回避姿勢が強まる場面でも、円を買う動きは限定的で、円高が大きく進行することはありませんでした(図表4)。他方、米国では利上げが継続する中、長期金利は3.0%台に乗せてきています。米政権の為替政策などには注意が必要ですが、日米の金融政策の方向性の違いからは、ドル高・円安地合いと言え、想定為替レートとかい離した状態がしばらく続く可能性が高そうです。

他方、日経平均株価の予想PERの2014年からの平均は14.8倍で13.6倍~16.0倍程度が中心レンジです(図表2)。20日には13.65倍まで上昇してきていますが、まだこのレンジの下限で、投資家心理が一段と改善すれば、もう少しPER、株価が上昇することも想定されます。

※TOPIXの20日時点の予想PERは15.18倍、2014年以降の平均は16.0倍、平均-σは14.9倍、平均+σは17.0倍。

ちなみに、PERは変わらずにEPSが5%上振れすると、日経平均株価は2万4,800円半ば、EPSは変わらずにPERが15倍まで上昇すると、日経平均株価は2万6,000円程度まで上昇することになります。

図表入りのレポートはこちら

http://www.skam.co.jp/newest_report/contents_type=9&type=env

 

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