丑(うし)はつまずく?
▣ 今年は大きく荒れたものの、コロナ後期待で持ち直し
2020年は十二支では“子(ね)年”、十干では“庚(かのえ)”にあたり、「子(ね)は繁盛」と言われます。新型コロナウイルスの世界的な流行で、金融市場は大きく荒れたものの、株式市場は3月に底打ちして以降は、総じて堅調な地合いが続き、日経平均株価は12月には29年8か月ぶりの水準まで上昇しました。
昨年末にはゼロ%をわずかに下回っていた長期金利は、3月には一時マイナス0.2%まで低下しましたが、6月半ば以降はゼロ%を下限にした狭いレンジでの動きが継続しました。
Jリート市場については、コロナ禍の影響が大きく、底打ち後の戻りは株式市場に比べ鈍いものになりました。2018年、2019年に大きく上昇していたことも、戻りを鈍くさせた可能性があります。ちなみに、2018年以降の3年間の上昇率は、TOPIX(配当込み)の4.7%に対し、東証REIT指数(配当込み)は17.2%と、大きく上回っています(12月24日時点)。
ドル円については、乱高下が落ち着いた4月以降、じりじりと低下する動きが続きました。
▣ 来年はつまずく?
2021年は十二支では“丑(うし)年”、十干では“辛(かのと)”にあたり、干支にちなんだ相場の格言では「丑(うし)はつまずき」と言われます。
過去60年間のTOPIX(配当なし)の平均騰落率は、“丑年”は十二支の中では最も低く、上昇割合も4割と、寅(とら)の次に低い年、また“辛”についても、平均騰落率は十干の中では3番目に低く、上昇割合は丁(ひのと)、庚(かのえ)とともに最も低い年になります(図表1、2、3)。前回の辛丑(かのと・うし)にあたる1961年も、前半は「岩戸景気」で堅調な動きだったものの、年後半は政策金利の引上げや増資による需給悪化などが重しになり、値を崩す動きになりました。
内外の株式市場は、景気、企業業績の回復期待から、堅調な地合いが続いていますが、来年には新型コロナワクチンが普及し、感染拡大が沈静化に向かうとのシナリオが崩れると、相場がつまずく可能性もありそうです。
また、新型コロナの動向に加え、米国のバイデン新政権の政策運営、内外の中央銀行の金融政策(米連邦準備制度理事会(FRB)による量的緩和に縮小観測が浮上するかなど)、国内では東京オリンピックの開催の有無も、来年の相場を左右しそうです。
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