FRB、新しいフォワードガイダンスを公表

2020/12/18
  • 量的緩和(QE)の規模を維持、QEについての新しいフォワードガイダンスを公表
  • ただ、QEのフォワードガイダンスに明確な数字は示さず
  • 購入資産の年限長期化や買い入れペースの拡大は見送り
  • 成長率見通し引き上げも、2023年までゼロ金利政策を継続する見通しを維持
  • 少なくとも2021年はQE継続の可能性

▣ QEに関するフォワードガイダンスを公表

米連邦準備制度理事会(FRB)は12月15、16日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.00~0.25%とするゼロ金利政策の維持を決定するとともに、米国債などを大量に買い入れる量的緩和(QE)に関する新たなフォワードガイダンス(将来の政策に関する指針)を公表しました。

FRBは、米国債を月800億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)を月400億ドル買い入れて市場に資金供給している現行の量的緩和について、「今後数か月続ける」としていましたが、今回の声明文で「最大雇用と物価安定の目標に向けてさらに著しい進展があるまで続ける」と、新しい指針を示しました。

▣ 資産購入縮小への思わくを浮上させず

ただ、資産購入の変更に関する雇用や物価については、明確な数字は示されませんでした。FRBは、早期に資産購入が縮小されるとの見方が金融市場で広がり、長期金利の急上昇や株価の急落などを招くことを回避した格好です。

また、一部で予想されていた購入資産の年限長期化や買い入れペースの拡大は見送られました。もっとも、パウエルFRB議長は、米景気の回復が鈍れば資産購入を増額に動く可能性があるとの認識を示しており、米長期金利の上昇は限定的になりそうです。

▣ 2023年までゼロ金利を維持する見通し、QEについては2021年は継続か

FOMC参加者の政策金利見通しでは、2023年までゼロ金利政策が継続する見通しが維持されました(図表1)。

あわせて公表した経済見通しで、2020年の実質国内総生産(GDP)成長率予想(中央値)を前年同期比2.4%減と、9月の予想3.7%減から引き上げました。また、ワクチンの普及を背景に、2021年は4.0%増から4.2%増へ、2022年は3.0%増から3.2%増へそれぞれ上方修正しました。

失業率は前回から引き下げましたが、2023年までコロナ前の水準を上回る状態(今年2月の失業率は3.5%)が続く見通しです。もっとも、2022年の失業率は4.2%まで低下し、FRBが完全雇用の水準とみる長期見通しの4.1%に近づきます。

物価については、個人消費支出価格指数の上昇率(PCEデフレーター)は2022年までは2%を下回るものの、2023年に2%に達する見通しです

QEの継続期間に関しては、今回公表されたフォワードガイダンスでは明確な基準が示されず、FRBのさじ加減次第となりそうですが、FOMC参加者の経済見通しからは少なくとも2021年はQEが継続する(過剰な流動性が供給される)との見方ができそうです。

 

図表、スケジュール入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/newest_report/contents_type=9&type=env

 

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