今年のFOMCメンバーは

2020/01/21 <>

1 月28、29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)から、投票権を持つメンバーが 4 名入れ替わります。

FOMCは、米連邦準備制度理事会(FRB)が開催し金融政策を決定する委員会で、投票権を持つFOMCメンバーは、常任のFRBの執行部(理事)7 名(現在は 2 名欠員で 5 名)とニューヨーク連銀総裁、残り4 枠がニューヨーク連銀を除く 11 地区の連銀総裁の輪番制となります。他の連銀総裁はFOMCには参加できますが、投票権はありません。


米国の金融政策は、投票権を持つFOMCメンバーがハト派(景気の見方は慎重で、利下げに前向き)であるかタカ派(景気の見方は強気で、利上げに前向き)であるかに左右されることになります(図表1)。

▣ 4名の入れ替えで、ハト派色は僅かに薄れる可能性

輪番制の 4 名については、昨年3回の利下げ(7、9、10月)すべてに反対したタカ派のローゼングレン・ボストン連銀総裁、ジョージ・カンザスシティ連銀総裁は投票権を持つFOMCメンバーから外れます。ただ、代わって昨年の3回の利下げを支持しなかったメスター・クリーブランド連銀総裁、9月、10月の利下げを支持しなかったとみられるハーカー・フィラデルフィア連銀総裁が投票権を持ちます。

他の2名は、ハト派寄りのエバンス・シカゴ連銀総裁、最もハト派色が強いブラード・セントルイス連銀総裁(昨年9月の会合では0.25%ではなく0.5%の利下げを主張)に代わって、ハト派寄りのカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、中立のカプラン・ダラス連銀総裁が投票権を持ちます。

僅かながらハト派色が薄れますが、執行部のメンバーはほとんどがハト派であり、金融政策のスタンスが大きく変わることはなさそうです。

▣ トランプ米大統領がFRB理事にハト派の2氏を指名

ただ、トランプ大統領は16日、7人のFRB理事ポストのうち空席2つを埋めるため、2016年の大統領選でトランプ陣営の経済顧問を務めたジュディ・シェルトン氏、セントルイス連銀の調査局長を務めるクリストファー・ウォラー氏を指名すると発表しました。両氏ともにハト派とみられ、両氏が就任した場合にはハト派色が一段と強まることになります。FOMCメンバーの政策金利見通し(中央値)は、2020年は政策金利据え置き、2021年は1回の利上げとなっていますが、利上げが一段と遠のく可能性がありそうです(図表2)。

図表入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/report_column/env/

 

しんきんアセットマネジメント投信株式会社
内外の投資環境分析を基に、投資に資する情報、見通しなどを、タイムリーにお伝えします。
<本資料に関してご留意していただきたい事項>
※本資料は、ご投資家の皆さまに投資判断の参考となる情報の提供を目的として、しんきんアセットマネジメント投信株式会社が作成した資料であり、投資勧誘を目的として作成したもの、または、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。
※本資料の内容に基づいて取られた行動の結果については、当社は責任を負いません。
※本資料は、信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、当社はその正確性、完全性を保証するものではありません。また、いかなるデータも過去のものであり、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。
※本資料の内容は、当社の見解を示しているに過ぎず、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。記載内容は作成時点のものですので、予告なく変更する場合があります。
※本資料の内容に関する一切の権利は当社にあります。当社の承認無く複製または第三者への開示を行うことを固く禁じます。
※本資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。

しんきんアセットマネジメント投信株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号
加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会