「子(ね)は繁盛」となるか

2019/12/26 <>

▣ 2019年は強かった

2019年は、“米大統領選の前年”、十二支では“亥(い)年”、十干(じっかん、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)では“己(つちのと)”にあたります。

米中対立などに振らされながらも、各国の中央銀行が総じて緩和姿勢を強める中、世界景気・企業業績の底入れ期待などから、“米大統領選の前年”の米国株は強いというアノマリー通り、過去最高値を更新する動きになりました。

国内株についても、“亥年”は過去60年間で4勝1敗、“己”は6戦全勝で強い年。2019年も12月に入り、年初来高値を更新しており、やはり強かったということになりそうです(図表1)。Jリートも大きく値を伸ばしました(図表2)。

他方、長期金利については一時マイナス0.295%と過去最低のマイナス0.30%に迫りましたが、低下幅を縮小し、往って来いの展開。米長期金利は低下幅を縮小したものの3回の利下げを受けて、前年末比では大きく低下しました。

▣ 2020年は、米大統領選、庚子(かのえ・ね)の年

2020年は十二支では“子(ね)年”、十干では“庚(かのえ)”にあたります。「子(ね)は繁盛」と言われますが、過去60年間の国内株は、“子年”は3勝2敗。騰落率の平均は1972年が列島改造ブームに沸き10割高となったこともあり、相対的には高い水準です。ただ、“庚”は2勝4敗と、2019年の“己”と比べるとやや分が悪そうです。もっとも、前回、十干と十二支を合わせた干支“庚子(かのえ・ね)”にあたった1960年は、TOPIXは36%上昇と大幅高でした(図表3、4、5)。

また、米大統領選の年は、過去20回で14勝6敗と、大統領選の前年に次ぐ勝率です(図表6)。

来年は、米中の貿易協議の第1段階の合意内容やその履行を確認していくとともに、第2段階以降の協議を見守ることになります。米大統領選や、英国のEU離脱での通商交渉なども波乱要因となる可能性があります。

もっとも、米景気の先行き不透明感が強まった場合には、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げなどに踏み切り、景気下支えに動くことが期待されます。国内株については高値圏にあるものの、消費増税の影響を確認しつつ、国内景気や企業業績の持ち直しが確認できれば、底堅い推移が期待できそうです。

 

図表入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/report_column/env/

 

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