いざ決戦のとき:世界を変える米大統領選挙

2020/11/02

皆が見守る世紀の決戦

選挙などが評される際、「近年で最も重要な」といった形容が、たびたび用いられます。多くの場合、それは誇張ですが、今回の米大統領選挙に限っては、そのように表現しても物足りないほど重要です。

この選挙は、世界に対しても巨大な意味を有しています。そのため、11月3日以降の開票過程を、世界中の人々が緊張して見守ることになるでしょう。現在、バイデン氏(民主党)が依然優勢とみられますが、激戦州(図表1)の行方によっては、トランプ氏(共和党)が再選される可能性も出てきます。

自国中心主義vs国際協調主義

これは、トランプ大統領による約4年間の実績を問う選挙です。また、より根本的には、世界との向き合い方や政治哲学に関し、同大統領が体現する姿勢を是とするか否かが問われている、と言えます。

米国では、「自国中心主義に立ち、内へと向かう力」と「国際協調を重んじ、外へと向かう力」が、常に併存しています。トランプ氏が体現するのは、むろん前者です。また同氏は、人権や民主主義といった理念よりも、自国や自身の現実的な利益を優先します。問われているのは、そうした姿勢の是非です。

トランプ氏勝利 → さらなる内向き姿勢

米大統領選挙については、民意を正確に反映するのか、との問題もあります(選挙人団という変則的な制度のため)。それでもトランプ氏が再選されれば、同氏の姿勢を米国民が信認した、と見なされます。

よって、同氏が勝利した場合、移民排斥など内向きの政策が深化するでしょう。環境規制の緩和など、既存企業の利益に配慮した策も継続するはずです。ただ、高関税による保護貿易策は、1期目ほどには過激化しないと予想されます。そのような策で米国の製造業が強くなったとは、到底言えないからです。

バイデン氏勝利 → 地球の問題に再関与

一方、バイデン氏が勝利すれば、国際協調路線への回帰が図られる見込みです。例えば、同氏は、トランプ政権が脱退を通告したパリ協定(気候変動対策の枠組み)に関し、早期復帰を公約としています。

トランプ氏は北大西洋条約機構(NATO)とも距離を置き、米欧関係が悪化しました。バイデン氏が大統領となれば、それを修復するとみられる上、日本などほかの同盟国との関係も強化するはずです。同時にバイデン氏は、「人権」を掲げ、北朝鮮などにはトランプ氏よりも厳しい姿勢で対峙するでしょう。

米国の地位と民主主義の命運は?

すなわちバイデン氏が目指すのは、「リベラルな民主主義国のリーダー」としての、米国の地位復権です。そうした役割に無関心なトランプ政権のもとで、米国の好感度が著しく低下したからです(図表2)。

トランプ氏再選の場合、米国流民主主義への信頼も揺らぐでしょう。これにより勢いづくのは、世界中の独裁体制や自国中心主義者です。逆に、バイデン氏の勝利で自信を得るのは、人権派や国際協調主義者です。よって、この大統領選挙は世界史の分岐点となり得る、と言っても言い過ぎではありません。

図表入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/newest_report/contents_type=8&type=topics

 

 

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