アベノミクスと日銀の金融緩和が株価を押し上げた効果の考察

2015/02/20

日経平均株価が終値で1万8000円台を回復した。野田前首相の衆議院解散発言から2年あまり、株価を2倍以上に引き上げた最大の要因はアベノミクスと日銀の金融緩和と言ってよいだろう。これら2つの立役者がもたらした効果を検証し、更なる株価上昇の必要条件を考察する。

 

■企業業績と市場心理の両方とも改善
2月19日、日経平均株価の終値は18,264円となり、終値ベースでは2000年5月2日以来およそ14年9ヶ月ぶりの高値を回復した。野田佳彦前首相が衆議院解散を明言した2012年11月14日の終値8,665円からの値上がり幅は9,600円で、2年3ヶ月で株価は2倍以上になった計算だ。

株価が大きく上昇したのは企業業績と市場心理の両方が改善したためだ。業績改善の背景には個別企業の努力もあるが、何といっても円安の進行(超円高の是正)や国内外の景気回復によるところが大きいだろう。日経平均ベースの1株あたり利益(EPS)で見ると、12年11月14日の647円から直近の1,078円まで431円、率にして67%の増益となった(図1)。

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一方、市場心理の改善には景気回復なども影響しているが、忘れてならないのは日銀の金融緩和だ。

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