デフレ脱却の決定打、マンショブームと不動産の価格革命 ~令和の大相場始動 シリーズ ②

2019/10/31

【ストラテジーブレティン(237号)】

 

(1)不動産価格の上昇顕著、マンション価格再評価時代へ

マンション、商業用不動産の価格上昇顕著、空室低下、賃料上昇、金利低下の3重奏
マンション(区分所有)価格が大きく上昇している。特に首都圏中心部、地方中核都市の価格上昇が顕著である。新築マンションの坪単価は2005年から2008年にかけて3割上昇し、リーマンショック後の2009~2012年まで停滞していたが、2013年より騰勢を開始、2019年は2013年比4割の大幅上昇になった。新築マンションの価格上昇は建築費の高騰、マンション適地の不足による地価高騰が原因とされている。しかし、この新築マンションにサヤ寄せされて、中古マンションもここ2~3年、それを上回るペースで上昇している模様である。

同時に賃料も高級物件中心に大きく上昇している。業界筋のデータによると、都心部の高級マンション賃料(坪単価)は2012年の約13000円から2019年には約18000円へと、ほぼ4割上昇した。それには及ばないが、一般マンションも12500円前後から14000円へと1割強上昇した。

その背景には空室率の大幅な低下がある。同じく業界筋のデータでは、2010年の11~12%から2019年には5~6%へと低下した。JREITが保有する住宅の平均空室率は、2005年の8%から一貫して低下し、2019年には3%程度になっている。

このマンションブームの凄さは、「本気で買うマンション」(週刊エコノミスト10/22号)、「バブル再来! 不動産投資」(週刊ダイヤモンド10/19号)、「人生100年持ち家運用術」(日経ヴェリタス10/20号)、と経済週刊誌がそろってカバーストーリーとして展開していることからもうかがわれる。普段、投機には批判的な各誌の共通のトーンは、「ブームはまだ途上、乗り遅れるな」である。

空室率の低下、賃料の上昇、物件坪単価の値上がりは、商業用不動産でも同様である。東京ビジネス地区のオフィスビル空室率(三鬼商事)は2012年の8%から2019年には2%まで低下、坪当たり賃料は16000円から22000円へと大きく上昇している。マンションと商業用不動産価格の顕著な上昇は、空室低下、賃料上昇、金利低下の3重奏に支えられており、景気サイクルの波に乗っているといえる。

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