FOMC~市場の見方との差は縮まったのか

2016/01/28
  1. FF金利は据え置きでした。声明文では緩やかな景気拡大の下、海外経済注視の姿勢が見られました。
  2. 市場の利上げ見通しはさらに後退、年内の利上げは12回がコンセンサスとなっています。
  3. 日米金利差拡大期待の後退は織り込まれており、ドルは市場心理が落ち着けば底堅くなりそうです。

当局の姿勢は様子見、市場の利上げ期待はさらに後退

26-27日にFOMC(米連邦公開市場委員会)が開かれ、FF金利誘導水準は0.25-0.50%で据え置かれました。声明文では、国内景気は足元やや減速しているものの、内需主導の緩やかな拡大が続いているという認識でした。インフレ期待については、短期的な期待はやや低下しているものの、長期的な期待は安定しているという認識でした。一方、海外経済の動向に注視し、国内への影響を評価するとしており、新興国などの景気減速傾向に配慮する姿勢も見せました。

次回会合(3月15-16日)における利上げの可能性について示唆する文言は特になく、情勢を最後まで見極める姿勢と見られます。ただ、市場予想は昨年12月時点の年2~3回から、足元は1~2回に後退しています。現実的に、当局予想に沿った利上げが以前よりも難しくなったということでは、市場と当局の認識は近付いたと思われます。

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過剰なリスク回避の一服がドルを下支え

ドル・円相場は、年初からの世界的な資本市場の混乱で、リスク回避の流れも加わり、一時1ドル116円を割り込む水準までドル安・円高が進みました。

ただし、米利上げによる日米金利差拡大がドルを押し上げるという期待が後退していることは、すでに足元の相場に半ば織り込まれていると見られます。過剰なリスク回避から円買いに走る流れが落ち着けば、ドルは次第に底堅く推移するようになっていく思われます。

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