トルコの金融政策(1月)~リラ相場の行方は?
2020/01/17
<投資信託>
- 政策金利は0.75%引き下げの11.25%となりました。インフレ率とほぼ並び今後は様子見となりそうです。
- 景気回復が次第に鮮明化する中、企業活動はまだ脆弱さが残り、景気の安定的な回復を目指します。
- リラ相場は地政学的リスクから頭を抑えられており、金融緩和による景気刺激効果の発現が待たれます。
利下げサイクルはひとまず一巡へ
トルコ中央銀行(以下、中銀)は16日の金融政策委員会で、政策金利(1週間物レポ金利)を0.75%引き下げ、11.25%としました。5会合連続の利下げです。12月のCPI総合が前年同月比+11.8%と政策金利にほぼ並び、利下げは現時点でほぼ一巡したと見られます。トルコ経済は、2019年に入って実質GDP成長率が前期比プラスに転じ、回復が鮮明化しています。今回の利下げは、インフレが安定方向にあることを確認しつつ、景気の安定的な回復を目指すものといえます。
中銀のサーベイによると、CPIは年末には前年比+10%程度、2021年は早々に1ケタの上昇率に鈍化すると予想されています。この間、景気回復がおぼつかない状況が続いた場合は追加利下げの可能性は残されていると見られますが、当面は様子見姿勢になる公算が大きいと考えます。
金融緩和の効果発現が待たれる
トルコリラ(以下、リラ)相場は、利下げ幅がほぼ市場予想通りとなったため、大きな反応は見られませんでした。金利低下はリラにとってマイナスですが、景気回復に対する期待を高めることにもつながり、プラス要因とマイナス要因がほぼ拮抗したと見られます。
最近のリラ相場は、シリア問題、ロシアのミサイルシステム導入などをめぐり、対米関係が悪化していることが逆風となり、多くの新興国通貨が持ち直す中、弱含みが続いていましたが、利下げによって景気回復が加速すれば下支え要因になると考えます。
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