技術承継機構(319A)上場による資金調達と知名度向上を梃にしたM&Aの加速で成長を目指す
2025/02/07
技術力のある中小メーカーの連続的なM&Aを行い経営支援を行う
上場による資金調達と知名度向上を梃にしたM&Aの加速で成長を目指す
業種:金属製品
アナリスト:鎌田良彦
◆ 技術力のある中小メーカーの連続M&Aと経営支援を展開
技術承継機構(以下、同社)グループは、中小メーカーの技術を次世代に繋ぐことをミッションとしており、中小企業を中心としたメーカーと製造業に関連する事業のM&A(譲受)と、譲受企業の経営支援を行う、連続買収企業である。
技術力のある高収益企業でありながら、後継者の確保と育成、人材の採用、海外展開等の経営課題を抱える中小メーカーを譲受し、譲受後は移行期間を設けて主に譲受企業の人材を後継者として育成するとともに、ITを活用した業務の効率化、人材採用や新規事業展開の支援等を行っている。
同社は買収ファンドとは異なり、譲受企業の売却は行わず、譲受企業の経営の自主独立性を重視した事業運営を行っている。同社の業績は、譲受した企業の業績が反映されたものであり、譲受後はバリューアップにより譲受企業の収益性を高めることを重視している。
19年11月に薄膜材料の開発・製造及び冷間鍛造を行う豊島製作所をタイ子会社のTOSHIMA(THAILAND) CO.,LTDを含めて譲受したのを皮切りに、足元までに多様な保有技術と事業領域を持つ企業を対象に、親子・兄弟会社をひとつと数えて10の企業グループの譲受を行っている(図表1)。
ホリスティック企業レポート 一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。