リプライオリティ(242A)自らもスーパーフードとして注目されるアカモク(海藻)の通信販売事業を行う

2024/09/30

通販業者向けコールセンターの運営やプロモーション活動を支援
自らもスーパーフードとして注目されるアカモク(海藻)の通信販売事業を行う

業種:サービス業
アナリスト:髙木伸行

◆ 通販支援事業と通信販売事業を展開
リプライオリティ(以下、同社)グループは、同社と連結子会社であるTV広告の出稿枠の調達を行う日本ウェルネス研究所の2社で構成されている。

同社グループの事業は、通信販売会社やメーカー向けのコールセンターの運営(D2C事業)や小売店舗のスペースを活用してクライアント企業向けのセールスプロモーション活動(リテールメディア事業)を行う「通販支援事業」と通販支援事業で培ったノウハウを活用して、主としてアカモク注1商品を同社自ら通販する「通信販売事業」の二つのセグメントから成る。23/9期売上高の75.3%を通販支援事業が、24.7%を通信販売事業が占めた(図表1)。

同社グループの主な販売先は博報堂DYホールディングス(2433東証プライム)傘下の博報堂コネクト、食品や健康食品の企画・製造・販売を行う自然食研(大分県豊後高田市)であり、博報堂コネクト向けは23/9期売上高の26.5%、自然食研向けは16.4%を占めている(図表2)。博報堂コネクト、自然食研向けともにサプリメントや健康食品のアウトバウンド営業注2の受託に関するものである。

◆ 通販支援事業
通販支援事業はD2C事業とリテールメディア事業で構成されている。23/9期の売上高はD2C事業が1,763百万円(前期比22.8%増)、リテールメディア事業が218百万円(同3.6%増)であった。

(1)D2C事業
D2C事業では、福岡市、久留米市、筑紫野市(以上、福岡県)、及び大阪市にあるコールセンターにおいて、総勢409名(24年6月末)のアウトバウンド営業専門のコミュニケーター(営業要員)を擁している。通販業界に特化し、クライアントの希望に即したマーケティング活動を行っている。

クライアントの顧客のLTV注3最大化への寄与を最重要課題としており、休眠顧客の掘り起こし、アップセル、新規開拓などを行っている。クライアントから架電依頼される先は月間50.7万件(22/9期、23/9期の平均)、コールセンターの架電数は月間約150万コールに達している。

同事業における収益は、①架電数に応じた基本報酬、②購入数に応じた成功報酬、③自社商品の販売によって構成されているが、成功報酬の構成比率は7割を超えている。

(2)リテールメディア事業
同事業ではスーパー、ドラッグストア、ディスカウントストア、ホームセンターなどの小売店舗のサッカー台(商品を購入した顧客が、会計後にレジ袋やマイバッグに詰めることを行う台)のフリースペースを活用して、来店客向けにカタログ、冊子、フリーペーパーなどを置くことで、クライアント企業のセールスプロモーションを支援している。

全国で総計10,862店舗(23/9期末)にアクセスがあり、小売店舗に対して同社が設置料を支払い、通信販売会社、通信教育会社、求人媒体企業などのクライアント企業から業務委託料を受け取っている。スポット的にカタログやフリーペーパーをサッカー台に設置し、無くなり次第取引が終了するサービスとサッカー台にフリーペーパーを常時設置するサービスがある。

◆ 通信販売事業
通信販売事業としては、各種ミネラルや食物繊維、ポリフェノール、フコキサンチン、フコイダンを多く含み、美容と健康によいとされるアカモクを主力商材として地上波放送及びBS放送などの放送媒体を利用して通信販売を行っている。23/9期のアカモク商品の販売額は633百万円となり、通信販売事業の売上高の97.2%を占めた。放送媒体枠は日本ウェルネス研究所を通して購入している。

アカモクについては消費者の認知度が低いが、通販支援事業で培った通信販売ノウハウを活かして効果的な販売に努める一方、北海道大学と産学連携しアカモクに関する研究活動に協力することでアカモクの認知度向上に努めている。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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