オービーシステム(5576) 保険会社のシステム更新やDX関連システムの受託拡大で成長目指す

2023/06/26

日立グループからの受託案件を中心にシステムインテグレーションサービスを提供
保険会社のシステム更新やDX関連システムの受託拡大で成長目指す

業種:情報・通信業
アナリスト:鎌田良彦

◆ 4つの事業領域でシステムインテグレーションサービスを提供
オービーシステム(以下、同社)は、メインフレームシステムからクラウドコンピューティングを活用したシステムまでの設計・開発・保守等を行うシステムインテグレーションサービスを提供している。また、自社開発したソフトウェアの販売も行っている。

同社の事業は、システムインテグレーションサービス事業の単一セグメントだが、事業領域を金融事業、産業流通事業、社会公共事業、ITイノベーション事業の4つのサービスラインに区分している。23/3期の売上高構成比は、金融事業が40.1%、産業流通事業が28.5%、社会公共事業が23.5%、ITイノベーション事業が7.9%であった(図表1)。

◆ 主要顧客
同社は、元請けシステムインテグレーターや国内IT企業からの受託開発案件が多く、23/3期のこれら企業からの受託開発案件の売上高比率は88.1%、自社開発ソフトウェアの販売を含む直接販売比率は11.9%であった。

主要顧客としては、日立製作所(6501東証プライム)や三菱電機ソフトウエア(東京都港区)等がある(図表2)。23/3期の日立製作所向け売上高は44.7%、日立ソリューションズ等を含む日立製作所グループ向けは70.9%、三菱電機ソフトウエア向けは9.7%であった。その他の主要顧客としてはエヌ・ティ・ティ・データ(9613東証プライム)、パナソニック(東京都港区)等がある。

◆ 各サービスラインの業務概要
1) 金融事業
金融事業では、地方銀行や都市銀行等の銀行向けシステムの開発・保守業務が多く、特にオペレーティングシステム(OS)とアプリケーションをつなぐミドルウェアの開発に強みを持つ。最近では保険会社向けに従来のメインフレームシステムをサーバー環境でのシステムに移行させるマイグレーション案件が増加している。案件としては日立製作所グループからの受託開発案件が多い。

2) 産業流通事業
産業流通事業の最終顧客としては、流通、食品、電機関連が多い。流通では家電量販店向けの販売管理システム、食品では食品卸業向けシステム、電機向けでは家電向けのマイコンソフト開発等がある。

産業流通事業の売上高には、自社開発ソフトウェアで、病院や検査センター向けの臨床検査システムCLIP、病院や健康診断センター向けの健康診断支援システムMEX-PLUSの販売や顧客ニーズに合わせたカスタマイズ開発、保守の売上高も含まれている。23/3期の自社パッケージソフトの売上高は97百万円(売上高構成比1.6%)であった。

3) 社会公共事業
社会公共事業では、最終顧客としては、官庁・地方自治体、電力、メディア情報が多い。官庁・自治体向けでは自治体業務システムの開発や、官公庁のシステム再構築等の案件が多い。電力向けでは三菱電機ソフトウエアからの電力の託送システムの開発受託が多い。託送システムとは、電力小売事業者が送配電事業者の送配電網を利用して電力を販売した際の利用料(託送料)を計算するシステムである。メディア情報向けでは、クラウド環境下でのWEBシステムの開発等がある。

社会公共事業では、メディア情報、大学向けを中心に、直接販売比率が他の事業に比べて高い。

4) ITイノベーション事業
ITイノベーション事業は22年4月に金融事業から独立したサービスラインで、主にクラウドシステムでのインフラの構築や、顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するシステム開発等からなる。日立製作所グループからの受託案件が多い。

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