(3667)株式会社enish 新規タイトル開発コスト増 下期売上高に注目

2022/08/11

 

 

 

安徳 孝平 社長

株式会社 enish (3667)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード

業種

情報・通信

代表者

安徳 孝平

所在地

東京都港区六本木6-1- 20 六本木電気ビルディング4F

決算月

12月

HP

https://www.enish.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

357円

17,243,560株

6,156百万円

-41.9%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

81.04円

4.4倍

*株価は7/29終値。
*数値は四捨五入。

 

非連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2018年12月(実)

5,449

-716

-712

-719

-81.06

2019年12月(実)

3,959

-1,456

-1,462

-1,469

-142.97

2020年12月(実)

4,073

-596

-641

-1,044

-83.05

2021年12月(実)

3,892

-257 

-267 

-279 

-20.27

2022年12月(予)

* 業績予想は非開示。単位:百万円、円。
* 2022年12月期の業績予想は、現時点で合理的な業績予想の算定ができないことから非開示。

 

(株) enishの2022年12月期第2四半期決算の概要と今後の取り組みについて、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2022年12月期第2四半期決算概要
3.今後の取り組み
4.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

今回のポイント

  • 22/12期第2四半期は前年同期比3.6%の減収、1億29百万円の営業損失(前年同期は1億79百万円の営業利益)。売上面は、ブラウザタイトルで12周年を迎えた「ぼくのレストランⅡ」や「ガルショ☆」が周年企画やコラボ施策などにより、引き続き安定した水準を維持し全社の業績に貢献した。ネイティブタイトルは、主に2022年2月11日にリリースした「進撃の巨人 Brave Order」(「ブレオダ」)が上期にフル寄与となった他、効果的なプロモーションの実施により全社の業績に貢献した。利益面は、新規タイトルの開発コストの発生などにより、上期に営業損失となった。
  • 22/12期予想は非開示。同社は、「エンターテインメント事業を取り巻く環境は変化が激しく、当社の事業も短期間に大きく変動する可能性があること等から、信頼性の高い業績予想数値を算出することが困難」として、業績予想を開示していない。既存タイトルの売上高の維持と効率的な運営体制・コストコントロールによる収益力の向上を図るとともに、売上収益の拡大を目的に新規で年間1~2タイトルをリリースする方針である。 
  • 各種のイベント施策の実施により、下期も「進撃の巨人 Brave Order」の売上高が堅調に推移するのか、また、2022年秋にリリース予定である「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」が好調なスタート切れるのか注目される。加えて、ブロックチェーンゲーム「De:Lithe Φ」の今後の展開が注目される。 

     

1.会社概要

レストラン経営シミュレーションゲーム「ぼくのレストランⅡ」やアパレルショップの経営シミュレーションゲーム「ガルショ☆」等の人気作品を有するモバイルゲームの企画・開発・運営会社。「Link with Fun」というスローガンの下、「世界中にenishファンを作り出す」事をミッションとして掲げている。

 

基本方針は、ゲーム事業に注力し、既存タイトルの売上高の維持・拡大を図りつつ、新規タイトルを投入していく。新規タイトルについては、オリジナル・IP・パブリッシングなどタイトル展開を多様化すると共に、海外展開・海外タイトルの国内展開および展開地域の拡大を進める。

 

【経営理念 : 世界中にenishファンを作り出す】

同社は「Link with Fun」というスローガンのもと「世界中にenishファンを作り出す」ことをミッションとし、より多くのユーザーに楽しんでもらえる魅力的なサービスの提供に取り組んでいる。

 

enish(エニッシュ)という社名は、人と人との縁(えん、えにし)に由来しており、繋がりやコミュニケーションを大切にする会社・スタッフでありたいという想いを表している。ロゴマークは、entertainmentの「e」とGameの「G」を組み合わせ、「日」や「一」という日本の漢字や家紋のイメージを盛り込み、日本から世界へ発信していくという想いを表している。

 

「Link with Fun」というスローガンは、Fun(楽しさ)を次々と生み出す事で、人と人、世界を繋げたいという想いを表している。その結果enishのFan(ファン)がどんどん増えていく。社名の由来である「縁」にも繋がっていく、というのが同社の考え。

【事業の内容】

同社は、インターネットを通じたソーシャルアプリの企画・開発・提供を行うモバイルゲーム事業を主たる事業としている。提供するサービスは、主に「AppStore」、「GooglePlay」上においてサービスを提供するネイティブアプリケーション(注1)の配信を中心としている。また、ソーシャルゲームプラットフォーム(注2)を通じてもサービスを提供しており、ユーザーへの課金、料金の回収は当該ソーシャルゲームプラットフォーム事業者に委託するとともに、その対価としてシステム利用料等を支払っている。
*(注1)ネイティブアプリケーションとは、特定のコンピューターの機種やOS上で直接実行可能なプログラムで構成されたアプリケーションソフトウェアのこと。
*(注2)プラットフォームとは、ソフトウェアやハードウェアを動作させるために必要な基盤となるハードウェアやミドルウェア等のこと。また、それらの
 組み合わせや設定、環境などのこと。

 

【サービスの進捗】

進撃の巨人 Brave Order
「進撃の巨人 Brave Order(ブレオダ)」は新章を追加。戦術スタイルのLv上限解放アップデートを実装などにより好調に推移した。

 

 

 

サービス開始 2022年2月開始(5ヶ月経過)
ジャンル 多人数共闘型RPG
ダウンロード 300万人
ストア評価 App Store 4.5 google Play –
著作権表記 :©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会

©G Holdings Co., Ltd. ©enish,inc.

展開エリア 日本

(同社決算説明資料より)

 

五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。
国内累計ダウンロード数が800万を突破。描き下ろし★5SSカード登場や第11回公式放送を実施。映画公開からKPIも改善した。

 

 

 

サービス開始 2020年10月開始(182ヶ月経過)
ジャンル ラブコメパズル
ダウンロード 800万人
ストア評価 App Store 4.8 google Play 5.0
著作権表記 ©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁∬」製作委員会

©G Holdings Co.,Ltd. ©enish,inc.

展開エリア 日本、韓国

(同社決算説明資料より)

 

ぼくのレストランⅡ・ガルショ☆
ぼくのレストランⅡ」は、12周年を開催。魅力的なコラボレーション実施もあり、堅調に推移した。

ぼくのレストラン Ⅱ

 

「ガルショ☆」

 

サービス開始 2010年6月(12年) サービス開始 2010年11月(11年ヶ月経過)
ジャンル レストラン経営シミュレーション ジャンル アパレルショップシミュレーション
会員数 170万人 会員数 130万人
(同社決算説明資料より)

 

2.2022年12月期第2四半期決算概要

(1)非連結業績

 

21/12期 

第2四半期

構成比

22/12期 

第2四半期

構成比

前年同期比

売上高

2,268

100.0%

2,187

100.0%

-3.6%

売上総利益

582

25.7%

265

12.1%

-54.4%

販管費

402

17.8%

394

18.1%

-2.0%

営業利益

179

7.9%

-129

-5.9%

経常利益

161

7.1%

-139

-6.4%

当期純利益

150

6.6%

-141

-6.5%

* 単位:百万円

 

前年同期比3.6%の減収、1億29百万円の営業損失
売上高は前年同期比3.6%減の21億87百万円。2022年2月11日にリリースした大人気作品『進撃の巨人』のスマートフォンゲームの最新作である「進撃の巨人 Brave Order」が累計300万ダウンロードを突破し、業績に大きく貢献した。一方、前期にリリースしたアニメ『彼女、お借りします』初のスマートフォンゲームである「彼女、お借りします ヒロインオールスターズ」は継続率が低いことからアクティブユーザーの減少もあり、収益貢献が限定的となった。その他、リリース2年目を迎えた、2022年5月20日より映画『五等分の花嫁』を公開しているアニメ『五等分の花嫁』初のスマートフォンゲームである「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」は、累計800万ダウンロードを突破し、引き続き同社の業績に貢献している。また、リリース12年目を迎えた「ぼくのレストラン2」や「ガルショ☆」は、12周年施策やコラボレーション施策等が好調に推移し、引き続き同社の売上高を牽引している。

 

損益面では、営業損益が前年同期の1億79百万円の黒字から、1億29百万円の赤字に3億9百万円悪化した。新規タイトルの開発コストを含め、労務費と人件費および外注加工費は想定通りに推移しているものの、新規IPタイトル及びブロックチェーンゲームの開発コストの発生などが影響した。売上総利益は同54.4%減、販管費は同2.0%減となった。また、営業外収益で前年同期に発生しなかった債務免除益9百万円などの計上があったことなどにより経常利益は同3億円1百万円の悪化となった。その他、特別損益の計上はなかった。

 

なお、収益認識会計基準の適用により今第2四半期累計期間の売上高は43百万円減少し、営業損失、経常損失及び税金等調整前四半期純損失はそれぞれ43百万円増加している。

 

 

営業費用(概算値)

 

21/12期

第2四半期

構成比

22/12期

第2四半期

構成比

増減額

増減率

労務費・人件費

440

21%

500

22%

+60

+13.6%

外注加工費

197

9%

317

14%

+120

+60.9%

広告宣伝費

174

8%

186

8%

+12

+6.9%

支払手数料

759

36%

725

31%

-34

-4.5%

その他

513

25%

586

25%

+73

+14.2%

合計

2,087

100%

2,316

100%

+229

+11.0%

* 単位:百万円
* その他は、地代家賃・通信費、支払ロイヤリティ・消耗品費など含まれている。

 

22/12期上期の営業費用(概算値)は、前年同期比で11.0%の増加となった。新規タイトルの開発コストを中心に外注加工費や労務費・人件費などが増加した。

 

(2)第2四半期(4-6月)非連結業績

 

21/12-1Q

2Q

3Q

4Q

22/12-1Q

2Q

前年同期比

前四半期比

売上高

1,213

1,055

893

730

1,058

1,128

+73

+69

売上総利益

292

290

91

-167

92

172

-117

+80

販管費

237

164

181

179

232

161

-2

-70

営業利益

54

125

-90

-347

-140

10

-114

+151

経常利益

45

116

-99

-329

-140

0

-115

+140

当期純利益

36

114

-99

-330

-141

-0

-114

+140

* 単位:百万円

 

第2四半期(4-6月)は、売上高11億28百万円、営業利益10百万円。
売上面では 、「ブレオダ」のフル寄与に加え、「ぼくレスⅡ」「ガルショ☆」「ごとぱず」も順調に推移するなど、主要タイトルが好調に推移した。第2四半期(4-6月)の売上高は、前四半期比6.5%増加し、前年同期比6.9%増加した。コスト面では、新規タイトルの開発コストを含め、労務費・人件費および外注加工費が想定通りに推移し、「ブレオダ」に係る広告宣伝費も効果的な使用により圧縮された。第2四半期(4-6月)の営業費用は、前四半期比6.8%減少した。新規タイトルの開発先行コスト発生の中、コストコントロールにより第2四半期(4-6月)の営業利益は黒字転換した。

 

営業費用(概算値)

 

21/12-1Q

2Q

3Q

4Q

22/12-1Q

2Q

前年同期比

前四半期比

労務費・人件費

215

225

242

249

249

251

11.6%

+0.8%

外注加工費

144

53

145

238

153

164

209.4%

+7.2%

広告宣伝費

125

49

62

69

128

58

18.4%

-54.7%

支払手数料

405

354

301

252

361

364

2.8%

+0.8%

その他

268

245

230

267

306

280

14.3%

-8.5%

合計

1,158

929

983

1,077

1,199

1,117

20.1%

-6.8%

* 単位:百万円

 

 

タイトル別動向
ブラウザタイトルでは、12周年を迎えた「ぼくのレストランⅡ」や「ガルショ☆」が周年企画やコラボ施策などにより、引き続き安定した水準を維持し全社業績に貢献した。今後もよりきめ細やかな対応を図り、ユーザーの満足度向上に努める方針である。

ネイティブタイトルでは、 「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」(「ごとぱず」)が、映画公開もあり、DAUや売上高の水準が改善した。今後もユーザーに寄り添った機能改善や書き下ろしイラストの充実など、引き続き魅力的なイベント施策を行い収益寄与につなげる。また、2022年2月11日にリリースした「進撃の巨人 Brave Order」(「ブレオダ」)が上期にフル寄与した他、効果的なプロモーションの実施により全社業績に貢献した。2023年にはTVアニメ『進撃の巨人 The Final Season完結編』の放送が決定しており、引き続きゲーム内のさらなる活性化を図るため、出演人気声優を起用した公式放送を行い、番組とゲームで連動した企画の実施や機能改善など、引き続き魅力的なイベント施策を行い、収益寄与につなげる方針である。

 

(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

財政状態

 

21年12月

22年6月

 

21年12月

22年6月

現預金

652

1,685

買掛金

110

130

売掛金

271

458

未払金

187

84

流動資産

1,342

2,240

有利子負債

550

550

有形・無形固定資産

10

10

負債

974

1,038

投資その他

183

188

純資産

561

1,401

固定資産

194

199

負債・純資産合計

1,536

2,440

* 単位:百万円

 

22/6月期末の総資産は前期末との比較で9億3百万円増の24億40百万円。資産サイドでは、現預金や売掛金が主な増加要因となり、前渡金や未収入金が主な減少要因となった。負債・純資産サイドでは、買掛金、新株予約権の権利行使による資本金及び資本剰余金や契約負債が主な増加要因となり、未払金が主な減少要因となった。資金調達完了により、財務基盤の安定が図られ、22/6月末の自己資本比率は57.3%と前期末の36.3%から上昇した。

 

キャッシュ・フロー(CF)

 

21/12期

第2四半期

22/12期

第2四半期

前年同期比

営業キャッシュ・フロー(A)

-173

-13

+159

投資キャッシュ・フロー(B)

-45

-3

+41

フリー・キャッシュ・フロー(A+B)

-218

-17

+200

財務キャッシュ・フロー

-10

1,166

+1,176

現金及び現金同等物四半期末残高

885

1,514

+629

+71.1%

* 単位:百万円

 

主に移転損失引当金の減少がなくなったことやその他資産の減少などにより営業CFのマイナス額が縮小した。また、敷金及び保証金の差入による支出と貸付けによる支出の減少などにより投資CFのマイナス額も縮小し、フリーCFのマイナス額も縮小した。一方、新株予約権の行使による株式の発行による収入などにより財務CFは大幅なプラスとなった。以上により、22/6月末のキャッシュポジションは前期末比で71.1%増加した。

 

継続企業の前提に関する注記
同社は、21/12期まで前事業年度まで7期連続となる営業損失及び8期連続となるマイナスの営業キャッシュ・フローを計上しており、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在している。こうした事象又は状況を解消し事業基盤及び財務基盤の安定化を実現するために、以下の対応策を講じている。

 

【事業基盤の安定化】
徹底的なコスト削減や、事業の選択と集中により、事業基盤の安定化を図る。具体的には、既存タイトルについては、各タイトルの収益状況に応じた人員配置を行うなど運営体制の見直しを継続的に行うことによりコスト削減を図るほか、その中においても収益が見込めない既存タイトルについては、それらの事業譲渡・配信終了も視野に対応する方針である。また、同社IPタイトルとのコラボレーションを実施するなど、他社IPの協力を得ることによりユーザーのログイン回数や滞留時間の増加を図り、売上収益の拡大を推進する。今後の新規タイトルについては、新規開発に注力できる体制を構築・維持することで、高品質なタイトルの開発を推進する。また、人員体制及び協力企業の制作力・技術力を踏まえ、過去事例を参考に慎重に工数を見積もることで、開発スケジュールの遅延等による開発費の増加が生じないよう努める。更に、IPの価値と経済条件を踏まえ収益性が高く見込まれるタイトルに対して優先的に開発・運営人員を配置することにより収益の改善を図る方針である。

 

【財務基盤の安定化】
財務面では、財務基盤の安定化のため、複数社の取引金融機関や協業先と良好な関係性を築いており、引き続き協力を得るため協議を進めている。なお、2022年1月11日付で発行した第三者割当による行使価額修正条項付第15回新株予約権が2022年6月23日までに全て行使された結果、1,050,529千円の資金調達をしており、財政基盤の安定化が図られている。今後も、売上高やコスト等の会社状況を注視し、必要に応じてすみやかな各種対応策を実行する方針である。
しかしながら、既存タイトルの売上動向、新規タイトルの売上見込及び運営タイトルの各種コスト削減については将来の予測を含んでおり、引き続き業績の回復状況を慎重に見極める必要があることから、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる。また、財務諸表は継続企業を前提として作成されており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響が四半期財務諸表には反映されていない。

 

(5)トピックス

アニメ『ゆるキャン△』初となるスマートフォンゲーム「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」を2022年秋のリリースに向け、開発を進めている。事前登録者数は20万人を突破しており、今後の収益寄与が期待される。
更に、累計777万ダウンロードのスマートフォン向けドラマチック共闘オンラインRPG「De:Lithe」のゲームシステムをベースにトークンエコノミーやNFTを搭載した「Play to Earn」モデルの新しいタイトルとして、De:Lithe×GameFi プロジェクト「De:Lithe Φ」の受託開発を進めている。
なお、今上期において、これらの新規IPタイトル及びブロックチェーンゲームの開発コストが計上されている。

 

3.今後の取り組み

(1)22/12期業績予想は非開示

モバイルゲーム事業を取り巻く環境の変化が激しく、同社の業績も短期的に大きく変動する可能性があること等から、信頼性の高い業績予想数値を算出することが困難との判断のもと、同社では決算業績及び事業の概況の速やかな開示に努め、業績予想については非開示としている。
既存タイトルの売上高の維持と効率的な運営体制の見直しを行い収益力の強化を図る。また、売上収益の拡大を目的に、新規で年間1~2タイトルをリリースしていく方針である。今後の新規タイトルは、新規開発に注力できる体制を構築・維持することで、開発の長期化や開発費の高騰など各種リスクの低減を図りながら、高品質なIPタイトルの開発を行う。更に、ブロックチェーンゲーム市場の急速な拡大と活性化のなかで、ブロックチェーン技術を活用したサービス開発に早期参入しノウハウを得る方針である。なお、ブロックチェーンゲームの開発にあたり体制を強化し推進するものの、受託開発方式により先行コストが増加しないよう努める。

(2)基本方針 : ゲーム事業に注力し、新規タイトルを年1~2本ペースでリリースし利益を積み上げる

①既存タイトルの効果的な運用
売上高を維持させるとともに、効率的な運営体制とコストコントロールの徹底により収益力の向上を図る。また、他社IPタイトルとのコラボレーションを積極的に実施する。

 

②新規タイトルの投入による売上収益の拡大
IPタイトルに集中し優良案件を確保する。また、適切な開発と運用体制の構築並びに各タイトルの品質を高めることでヒット確率を向上する。更に、海外展開を推進する。

 

③ブロックチェーンゲームへの参入
ブロックチェーンを活用した魅力的なゲーム開発を推進する。また、市場の急速な拡大と活性化の中で、参入によりノウハウと知見を獲得する。現在既に受託案件として開発を実施中である。

 

(3)パイプライン

今後の継続した成長に向け優良IP案件を開発する。パイプラインは常に2~3本が走っている。22/12期以降のリリースを予定しているものの、今後の状況により変動する可能性があるため、各パイプラインの進捗と情報は、情報開示が可能になったタイミングで公表する予定である。なお、このパイプラインには、「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」が含まれている。

 

【「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」  2022年秋にリリース予定で、事前予約受付中。

(同社決算説明資料より)

 

【ブロックチェーンゲーム『De:Lithe Φ(ディライズファイ) 』】  開発中

(同社決算説明資料より)

 

4.今後の注目点

22/12期上期は、残念ながら営業損失での着地となった。しかし、第2四半期(4-6月)のみでは、「プレオダ」がフル寄与したことや主力タイトルの売上高が好調に推移したことなどにより、営業利益が黒字転換した。新規IPタイトル開発及びブロックチェーンのゲーム開発に人材を投入している中でコストコントロールを徹底した成果と言えよう。こうした中、主力タイトルと新規タイトルの双方において、今後売上高の拡大が期待される。2022年2月11日にリリースした大人気作品『進撃の巨人』のスマートフォンゲームの最新作である「進撃の巨人 Brave Order」は累計の300万ダウンロード数を突破したが、2023年にはTVアニメ『進撃の巨人 The Final Season完結編』の放送が決定している。同社では、引き続きゲーム内のさらなる活性化を図るため、出演人気声優を起用した公式放送を行い、番組とゲームで連動した企画の実施や機能改善など、魅力的なイベント施策を計画している。また、アニメ『ゆるキャン△』初となるスマートフォンゲームである「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」は2022年秋のリリースに向け、開発を推進している。既に事前登録者数が20万人を超えている模様であり、今後の収益への寄与が期待される。更に、累計777万ダウンロードのスマートフォン向けドラマチック共闘オンラインRPG「De:Lithe」のゲームシステムをベースにトークンエコノミーやNFTを搭載した「Play to Earn」モデルの新しいタイトルとして、De:Lithe×GameFi プロジェクト「De:Lithe Φ」の開発を進めている。当初、2022年夏を予定していた公開が遅れることとなったのはとても残念ではあるが、今後の展開に期待したい。「進撃の巨人 Brave Order」を始めとする主力タイトルに加え、2022年秋にリリース予定である「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」の下期の売上高の状況に注目していきたい。

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態 監査役設置会社
取締役 6名、うち社外2名
監査役 3名、うち社外3名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2022年3月25日)
基本的な考え方
当社は、企業価値を継続的に高めていくためには、迅速な意思決定や適切な業務執行と共に、経営の健全性と透明性を高める経営監視システムを強化し、機能させることが極めて重要だと認識し、ステークホルダーの信頼維持のため、コーポレート・ガバナンスの充実に努めています。

 

<実施しない主な原則とその理由>

原則

実施しない理由

(補充原則3-1② 英語による情報の

開示・提供)

当社の現状の外国人株主構成比率では、英語での開示の早急性は低いと考えておりますが、今後ニーズが高まれば対応を検討してまいります。
(補充原則4-2② サステナビリティ取り組みの基本方針様性に関する考え方) 当社は、サステナビリティを巡る取り組みの基本的な方針について、その重要性を認識しておりますが現状は未策定となっております。

今後の重要性を鑑み、策定に関する検討を行ってまいります。

(補充原則4-11③ 取締役会全体の

実効性の分析・評価)

当社の取締役会の構成は取締役6名及び監査役3名であり、取締役会又は取締役間において随時議論又は意見交換等が行われているところではありますが、今後、より具体的な評価手法を定め、分析・評価を行っていくことを検討してまいります。
(原則5-2 経営戦略や経営計画の

策定・公表)

当社の経営戦略は、モバイルゲーム事業に注力し、①既存タイトルの効果的運営、②新規タイトルの投入による売上収益の拡大、③海外展開、の3つを推進し収益性を高め企業価値の最大化を目指しておりますが、経営計画の公表に関しましては、モバイルゲーム事業を取り巻く環境は変化が激しく、当社の事業も短期間に大きく変動する可能性があることなどから、信頼性の高い業績予想数値を算出することが困難となっているため、決算業績および事業の概況の速やかな開示に努め、業績予想については開示を見合わせております。

 

<開示している主な原則>

原則

開示している主な原則

(補充原則 2-4①) 当社は、適正・能力のある中途採用者の積極的な採用を、性別や国籍、学歴を問わず推進しております。今後においても、新卒をふくめ女性の活躍推進を含む多様性の確保をしていくとともに、その能力に応じ管理職への登用も図ってまいります。なお、人事評価制度を用い一人ひとりが能力発揮できるよう努めておいます。
(原則3-1 情報開示の充実) (i)会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略、経営計画

“当社は、「Link with Fun」というスローガンのもと、「世界中にenishファンを作り出す」ことをミッションとして掲げ、ゲームデザイナー、エンジニア及びアートデザイナーが付加価値の高いサービスを生み出す会社であるとともに、グローバルマーケットに立てるクリエーター、スペシャリストを生み出す会社でもあり続けたいという経営の基本方針のもと、モバイルゲームを通じて、世界中のユーザーに新たな喜びを提供してまいります。

そのため、重要な経営課題及びその進捗状況については、株主総会や四半期ごとの決算発表その他適時に説明を行うこととしております。

また、企業価値拡大に向けた取り組み方針については、随時決算説明補足資料等の開示を行っております。

詳しくは当社IRページ(http://www.enish.jp/ir/)をご覧ください。

当社が属するモバイルゲーム業界につきましては、競争環境が激化しており、当社といたしましては継続的に良質なゲームタイトルを市場に投入することで確固たる収益基盤を確立する必要があると考えております。”

(ii)本コード(原案)のそれぞれの原則を踏まえた、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針

「コーポレート・ガバナンス基本的な考え方」の記載のとおりです。

(iii)取締役会が経営陣幹部・取締役の報酬を決定するに当たっての方針と手続

取締役の報酬は、「取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針」に従い、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内において、社外取締役も参加する取締役会の議論を踏まえ、取締役会から一任を受けた代表取締役社長が、各取締役の職責及び実績を勘案し報酬額を決定することとしております。

(iv)取締役会が経営陣幹部の選解任と取締役・監査役候補の指名を行うに当たっての方針と手続

(1)取締役

当社の幅広い業務分野に関し、十分な知識・経験・能力を有していることはもちろんのこと、経営判断能力にすぐれ、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上に貢献することが期待できる者を候補者として指名し、取締役会にて決定しております。

(2)監査役

取締役の職務の執行に対し、独立的な立場から適切に意見を述べることができ、監査役としてふさわしい人格、識見および倫理観を有している者を候補者として指名し、監査役会の同意を得たうえで、取締役会にて決定しております。

また、社外役員候補者については、上記に加え、専門分野において高い見識や豊富な経験を有していること、客観的な立場から取締役の職務執行を監督するとともに、率直・活発で建設的な意見・提案により取締役会を活性化するための資質を備えていること、ならびに独立性判断基準を考慮しております。

(v)取締役会が上記(iv)を踏まえて経営陣幹部の選解任と取締役・監査役候補の指名を行う際の、個々の選解任・指名についての説明新任候補者、社外取締役候補者及び社外監査役候補者の選任理由については、株主総会招集通知に開示しております。

(■補充原則4-11③ 取締役会の実効性の評価) 当社の取締役会は、事前の資料配布や情報共有が図られ、適切な構成で随時議論又は意見交換等が行われるなど運営されており、取締役会は適切に機能していることから実効性は確保されていると考えております。

しかしながら、今後も引き続き改善に努めることにより、取締役会の実効性の向上を図ってまいります。

(■原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針) 当社は、株主との建設的な対話を促進するため、IR部門を設置し、アナリストや投資家および株主にタイムリーに情報提供するとともに、お問い合わせに迅速かつ適切に対応するよう努める一方で、対話に際してのインサイダー情報の管理を徹底するよう努めております。

なお、株主の意見や懸念につきましては、必要に応じて経営陣幹部や取締役会に報告しております。

株式会社インベストメントブリッジ
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