豆蔵ホールディングス(3756 東証一部)
半導体事業と情報サービス事業を行う企業グループ
東証一部に市場変更となり、M&A による成長の加速化を宣言
業種:情報・通信業
アナリスト:松尾十作
◆ 情報サービス事業と半導体事業を展開
・豆蔵ホールディングス(以下、同社)グループは、ソフトウェア開発を中 核に技術者の人材派遣サービスなども提供する情報サービス事業と、 M&A で傘下に収めた半導体事業から成っている。なお、13 年10 月 にマザーズ市場から東証一部へ市場変更となった。
◆ 14 年3 月期上期は同社予想上回る
・14/3 期第2 四半期累計(以下、上期)決算は、2.6%増収、22.4%営業 増益、17.4%経常減益であった。同社の期初予想に対する達成率は、 売上高で101.9%、営業利益で135.9%、経常利益で123.7%であった。
・高付加価値サービスの提供など収益構造改善の取組みが進展したこ とに加え日本の半導体メーカーの業績が回復したことを受け、半導体 事業が好調だったことが、予想を上回った要因である。
◆ 14 年3 月期は同社予想を据え置き
・14/3 期について同社は、不確定要因があるとして期初予想を据え置き、 売上高10,000 百万円(前期比6.3%増)、営業利益900 百万円(同 5.7%増)、経常利益920 百万円(同1.0%減)、純利益530 百万円(同 10.7%減)を見込んでいる。
・当センターの予想も、同社予想と同じ水準を見込んでいる。従来予想 (13 年2 月発行)との相違点は、売上高では情報サービス事業の見込 みをやや減額修正した。情報サービス事業のビジネス・ソリューション 部門の売上高見通しを減額修正したためである。半導体事業売上高 では経営環境の好転により増額修正した。
◆ 投資に際しての留意点
・同社は、12 年1 月を最後に東証一部への市場変更への取り組みを 優先するためにM&A を控えてきた。今後は積極姿勢に転じると宣言 していることから、M&A により業績見通しが大きく変動する可能性があ る点に留意すべきだろう。