マニー(7730 東証一部)
手術用縫合針などニッチ市場に特化した世界的な医療機器メーカー
アジア子会社への生産移管でコスト競争力を強化
業種:精密機器
アナリスト:馬目俊一郎
◆M&A 戦略で成長の総合物流会社
・マニー(以下、同社)は手術用縫合針や眼科ナイフ、歯科用根管治療機 器など、高度な微細加工技術を強みにニッチ市場に特化した医療機器 メーカーである。主力製品の世界シェアはアイレス縫合針が推定10%、 歯科根管治療機器は同50%、眼科ナイフは同30%を誇る。
◆13/8 期は単価下落と数量減で13.3%営業減益
・13/8 期決算は売上高が前期比3.6%減の93.4 億円、営業利益は同 13.3%減の30.1 億円であった。主な苦戦要因は、低価格政策で販売数 量増を図るものの、同社予想に対して販売数量が未達となったことや、 デンタル関連製品の一部製品が偽ブランド品の影響を受けたためであ る。
◆14/8 期の同社予想は15.0%営業増益の見通し
・14/8 期の同社予想は売上高が前期比7.8%増の100.7 億円、営業利益 は同15.0%増の34.7 億円である。眼科ナイフの伸長やOEM 供給先の 在庫調整一巡を見込むほか、中国代理店網の見直しで偽ブランド品対 策を進める方針である。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、前回レポートの業績予想 を継続し、14/8 期は売上高が前期比2.8%増の96.0 億円、営業利益は 同9.4%増の33.0 億円と、同社予想に比べて保守的なスタンスを維持す る。
◆今期予想基準PER は割安感に乏しい水準
・医療機器メーカーのなかで、ニッチ市場で高いシェアを有する類似会社 との比較において、当センターが予想する同社の今期予想基準PER に は割安感が感じられない。