アクセルマーク(3624 東証マザーズ)

2013/03/15

ソーシャルゲームプロバイダで、モバイルコンテンツ制作、広告事業を兼営。M&A 等
の開発体制強化で一時収益低迷も、ミッド・コアゲーム投入で成長力回復狙う

業種:通信業
アナリスト:高坂茂樹

◆ソーシャルゲームの競争激化にミッド・コアゲームで対応
・スマートフォンの普及が進むと共に、ユーザーの楽しめるアプリケーショ ンが多様化。コンプガチャ問題による人気離散、ハードの性能を引き出 すゲーム企画の模索等と相まって、市場の成長力は一時的に鈍化。
・アクセルマークは、ユーザーの同時参加を促す仕組みの導入、既存作 でファンとなったコアユーザーを囲い込む続編投入策、コンソールゲー ム開発会社の買収等の戦略により、環境変化への対応を模索している。

◆2013/9 期は年間10 作以上投入する見込み、来期には収益回復へ
・今期・第1 四半期の業績は、売上高896 百万円(前年同期比3%減)、 営業損失28 百万円(前年同期は74 百万円の黒字)、純損失30 百万円 (同75 百万円)。ソーシャルゲーム事業の収益悪化が主な要因。
・第2 四半期会計期間の会社側予想は、売上高850 百万円(前四半期比 5.2%減)、営業利益0、純損失6 百万円。不採算ゲームの運営終了によ り売上高は減少するが、営業利益は改善に向かう見通し。
・証券リサーチセンターの通期業績予想は、売上高36 億円(前期比7% 減)、営業利益5 千万円(同78%減)、純利益4 千万円(同57%減)。ミ ッド・コアゲーム開発が軌道に乗ると想定、下半期は前年同期比18%の 営業利益増を見込む。

◆中期的な観点での適正株価は65,000~90,000 円と想定
・証券リサーチセンター予想に基づく今期予想PER52 倍は、市場平均(東 証1 部全銘柄平均21.3 倍、同2 部18.1 倍、ジャスダック平均20.6 倍)と 比べ高いが、実績基準では低位にある。
・当センターでは、同社の提唱するミッド・コアゲーム開発戦略が、「サイコ ロ」システムのようにゲームユーザーに受け入れられ、早期に収益力を回 復する可能性が高いと考えている。
・3 年程度先に到達すべき同社の適正株価は、同社の前期実績基準 PER11.4 倍と、類似会社クルーズの今期予想PER15.8 倍を参考に、当セ ンターの15/9 期予想EPS5,720 円から65,000~90,000 円と算定した。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。