豆蔵ホールディングス(3756 東証マザーズ)
連結対象会社増加で業容拡大、半導体事業も加わる。今期に加え、来期以降も増配
を期待。
業種:サービス業
アナリスト:松尾十作
◆情報サービス事業の他に半導体事業が加わる
・同社グループは、経営管理会社である同社と連結子会社8社、持分法適用会社1社で構成されている。ソフトウェア開発を中心に技術者の教育研修、転職支援サービスなど情報サービス事業と、半導体事業を営んでいる。
・前期に子会社化した、半導体事業が主力のジェイエムテクノロジーは、売上面での貢献が大きい。他方、収益面では豆蔵の貢献が大。豆蔵はアジャイル開発が特徴であり、高収益を支えている。
◆今期業績予想を増額修正
・今13年3月期第3四半期連結決算は76%増収、109%営業増益と大幅増収益だった。連結子会社の個別開示はないが、前期子会社化した会社のフル寄与、そして既存子会社も増収増益だったようだ。
・今13年3月期連結業績の会社予想は、期初予想を修正せず。当センター予想は、前回レポートの予想業績を増額修正した。第3四半期累計期間のセグメント情報にある事業別利益率を考慮し再計算したため。
◆今期配当を増額、来期以降は安定配当へ
・来14年3月期以降はビジネス・ソリューション部門に係わる主要子会社の成長が牽引へ。堅調な成長が期待できよう。会社の中期方針としてM&Aは継続的に続行と明言しているが、当センター予想はその部分を加味していない。
・配当性向など株主還元策の具体的な指標は公表していない。最終赤字を除く過去数期の配当性向実績をみると、前期の10.1%が最低となっている。当センターの中長期業績予想では配当性向10%前後を維持可能と考えられることから、今13年3月期は会社予想500円に対し800円(前回予想700円)、14年3月期以降は900円、15年3月期以降は1,000円の増配が続くものと予想した。
◆妥当株価水準は108,000円~144,000円を想定
・当センターの16年3月期業績予想によればEPSは9,014円が見込まれ、現在の株価をベースにした予想PERは11.5倍となる。同業他社比較や新興市場で銘柄数の多いJASDAQ全銘柄の予想PERなどを参考に同社の妥当PERを12~16倍と考えると、今後3年程度の想定株価は108,000円~144,000円と考えられよう。